金曜日, 6月 27, 2008

Route Gadget

すでに話題になってますが、オリエンテーリングのデーターベースとして新しくできた、RouteGadget がなかなか面白いです。もともと欧州では盛んに使われていたサイトを、やましんさんが日本でも使えるようにアレンジしてくれたようです。
今現在登録された地図は2枚ですが、その2枚ともルートを記入してみました。(東大大会はどなかたか記載してくれたようです)
こういう部分のデータベースの面白さ(というかちょっとマニアックさ)は他のアウトドア競技にない、オリエンテーリング特有の魅力ですね。

水曜日, 6月 25, 2008

Orienteering Today

手前味噌ですが、OrienteeringTodayの記事に載りました。

全日本のレポートとして、番場さんとともに紹介されています。
綿密な記事を書いてくれたRobに感謝です。
もちろん主役はWorld Wideな番場さんの方ですが、僕は日本的フルタイムワーカ選手の典型的存在として紹介されています。

こうしてOTの記事になると、確かに自分の生活は、世界のエリートのスタンダードからは随分と異色に映るでしょう。日本のオリエンテーリングが世界で飛躍する上で抱える、構造的問題の象徴のようなものかもしれません。
が、最近トレイルランの世界には僕以上に忙しくても、よりハードなトレーニングを積み、高いレベルで競っている選手がごろごろいることを知り、自分はまだまだだと感じます。欧州選手との比較では悲観的になりがちだけど、異種スポーツを見ればもっともっと可能性はあるように感じます。

それにしてメディアに取り上げられたことはかなり久しぶり(8年前の読売新聞以来?)なので、少々気恥ずかしさもありますが、でもやはり嬉しいものですね。


火曜日, 6月 24, 2008

30周年記念

大学のオリエンテーリングサークルの30週記念パーティがあった。

昼間は雨の合間を縫って駒場キャンパスでスプリントO
5年ぶりくらいに駒場キャンパスに行ったが、その変貌ぶりにびっくり。イタトマまであった。かつての荒んだ駒寮付近は、洒落たビルに囲まれた芝生の広場に変身。
「こんなキャンパスライフを楽しみませんか?」的な広告に使われそうな、そんな欧米の大学っぽい雰囲気。駒寮をつぶす時のあの大騒動はなんだったんだろう?今になってみるとそう思ってしまう。

午前中雨だったせいか参加者は30名程度。夜のパーティの参加人数を思うと少なめだった。それでも卒業以来顔を合わせてなかった先輩にもお会いした。皆思ったほど変わってないのに少し安心。
妻と交代で2,3kmのスプリントを出走。日本では滅多に経験できない建物群のスプリントなので、なかなか面白かった。海外のスプリント対策に十分使えるんじゃないかな。

夜は駒場エミナースで記念パーティ。ここでは大勢の懐かしい人にお会いした。OLKも歴史のあるりっぱな組織になった。自分はもうその中で随分と上の方になったわけである。時間が経つのは速い。
一点気付いたこと。30代、40代の人が多い割りに、メタボな人が少ない。うちの会社を見渡すと、むしろメタボ気味な人の方が多いくらいなのに。ほとんどの人は今オリエンテーリングをしているわけではないのだけれど、学生時代に一度運動の習慣を身につけたことがあるからだろうか。タバコを吸う人も皆無に近かった。

話題も盛り上がった後半、WOC代表として加藤と一緒に挨拶をした。この歳になるとこういう場も、嬉しくもありどちらかといえば気恥ずかしい。ちょっと酔っ払って何をしゃべったかあまりよく覚えてないけど、結構長い間しゃべってしまったような気がする。

幹事の皆さんお疲れ様でした。次は35周年?自分は42歳。
うーん何をしているだろう。

火曜日, 6月 17, 2008

駒ヶ根惨敗

駒ヶ根合宿に参加。

家族連れだったので、土曜日集合時間の早い合宿には参加できず。午後のスプリントも、翌日のロングに集中するためにジョグペースで終了。ロングを走ることにのみ集中して遥々来たのだけれど。

娘のお守りで遅刻スタートになったのは予想通りだったけど、想定外は自分の身体。最初からまったく動かなかった。結局赤城の疲れが抜け切れなかったよう。東大大会から3連続のハードレースと少し欲張りすぎたようだ。平均HRは153。全日本の169や3時間以上走った赤城の163に比べると、スローペースが一目瞭然。疲労は心臓をだませない。
それでもトップと3分の4位になったのは、テクニカルで互いにミスが多かったせいだろう。ラップを見ると優勝した善徳や5位の大助も大ミスをしている。結局どんぐりの背比べになっているけれど、中身は人によって相当違うのが面白い。
それにしても、WOC前に今ひとつテンションの低い結果を出してしまったのは反省である。

コースは中盤の尾根超えはやや余計にも思えたけど、全体としては駒ヶ根を確かに満喫する骨のあるコースだった。運営者の方々の準備に感謝です。

それにしても1万5千の地図が見えにくい。久しぶりなこともあるけど、自分の視力の低下もあるのだろうか。ループの中で2,3のコントロールは微地形の中でのコントロール位置をうまく認識できずに数~十数秒のロスに繋がった。拡大ルーペが必要なのかも。。。ああいやだ歳を取るのは。

来週の関東インカレ70分レースで、4週続いたロング系レースも終了。後は疲労を抜いてコンディションを整えるだけだ。どこまで身体がついてきているかは分からないが、やるだけのことはできている。

泣いても笑ってもあと1月。妻のお腹も随分と大きくなった。タイムリミットはもう近い。

月曜日, 6月 09, 2008

赤城山にカンパイ

「菅平の合宿に行こうよ~」
妻の猛烈な誘いをやんわりと断って、赤城山トレイルに申し込んだ。
WOCロング前にタフな3時間レースで持久力を磨きたい、それが理由だが、今考えてみればそれは50%。本当は昨年のリベンジをしたかったのだと思う。

トレイルランが好きなほうだと思う。
前の日に地図とコースプロファイルを見ながらレースをイメージし、補給食や給水をプランニングする。そしてスタート前にキャメルバッグを背負って目前にそびえる山を見上げる。「今からあそこを登るんだ」、その時の高揚感はオリエンテーリングとはまた違う。
昨年の夏、実は5本のレースに出た。青梅、箱根、北丹沢、富士登山そして御嶽。どれも散々な結果だった。このブログで箱根以外ほとんど触れなかったのもそのせいかもしれない。いいレースでもトップの+25%、酷いときは40%以上の差がついた。今思っても何故そこまでスランプだったのかわからないが、とにかく走ることにまったく自信を失ったシーズンだった。

トレイルはもうこりごりと、オリエンテーリングに回帰した。そうしたら秋から調子があがった。自分でも気持ち悪いくらいに順調に行って全日本をつかんだ。そして今の自分はWOCに向けてオリエンテーリングに集中している。
だったら、今トレイルを走ったら?
もう少しましな自分がいるんじゃないか?そういう単純な動機が実は50%だ。

赤城山トレイルラン大会は、オリエンティアが中心になって開催しているが、そのことを差し引いてもいい大会だったと思う。
昨年の大会の後柳下君がいいコースだと褒めていたが、たしかに厳しすぎず、中盤はトレイルの変化がある。後半下りはスピード感があって快適だし、全体に景色もよい。そして、なんといっても満開のツツジのトンネルを走り抜けるのが気持ちいい。会場は欧州風の青々とした草原の屋外ステージ。
今年は昨年より大分参加者が増えたらしい。選んだ季節が良かったのかもしれない。
「富士登山の練習に調度いい」そんな声もがスタート前に聞こえていた。「今年良かったら来年以降もでようと思う」といった人もいた。きっとリピータになるに違いない。

エントリーリストを見ると、招待選手を初め、かなりそうそうたるメンバーがエントリーしている。山耐を8時間台で走りそうな人だけでも片手では納まらない。これは10位は厳しそうだ。15位が現実的な目標と定めていよいよスタート。

序盤は心拍がHR170を超えないようにちらちら時計を見ながらペース調整。20番手くらいに自重して最初の急登を歩く。その後、体の動きも良く少しづつ順位を上げていく。終盤に差し掛かり周りの人の声援から7,8位まで順位をあげたらしい。途中道を間違えかけたりしたけど、最後の下りもペースが落ちずにこなせてかなり満足度高くゴール。終わってみれば6位。田中正人さんと7分差、柳下君と2分差。昨年彼らとは何十分も差がつくのが当たり前だったことを思えば、大満足の結果である。
もっとも鏑木さんをはじめ一流選手の欠場もあった分順位はよかったのだろう。それにしてもトップの松本さんは異常に早く28分の差。昨年の鏑木さんより速いらしい。パーセントでいうと17%の差がついた。松本さんの走力は欧州の一流オリエンティアとそれほど変わらないとしても、その差は大きい。WOCを思うとトップ+17%は予選通過にやや厳しい数字。まあ距離も走るフィールドも違うので一概には判断できないが。

帰りは表彰式も見ずに(大会主催者の方々、入賞者の皆さんごめんなさい)、東京にとんぼ帰りした。 5時過ぎには家に着いたので、夕暮れ前に娘を連れて散歩に出た。疲れた脚には調度いい運動になる。
西大井駅前の新幹線が見えるマクドナルドへ。カフェテラスにちょこんと座わらせ、ミルクとホットコーヒーを注文。 ストローを刺して娘に渡した。するとすかさず渡されたミルクを僕のコーヒーに近づけて、

「カンパイ!」
「え?ももちゃん、そんな言葉いつ覚えたの?」
今まで聴いたことない意外なリアクションに驚いた。
「ナンデ、アタリマエデショ?」といわんばかりに笑ってもう一度、「カンパイ」。

二歳児の脳の発達はすさまじいと聞く。考えてみれば今週は娘が起きている間に家にほとんどいなかった。おまけに週末は泊まりで赤城の山に出向いてしまった。すごいスピードでニューロネットワークが発達したに違いない。ほとんど1週間ぶりのお父さんはその成長についていけない。
親がいなくても子供は勝手に育つ、と誰かがいっていた。確かに山を走ってても子供は育つ。
「ア、トケイ」
なるほどね、そんな言葉も覚えたんだ。

華やかな赤城山のツツジが楽しめるのはほんの一瞬。でも一年たてばまた必ず訪れる。
でも娘が発達の過程で見せるきらめきは二度と繰り返さない。
そう思うと細切れで娘の成長を見守っていることに、なんだかちょっと淋しい気分になった。
ごめん、来週は2日間一緒に遠征だよ。



月曜日, 6月 02, 2008

東大大会


一番から「むむ、そうきたか」とうなるようなレッグが待ち受けていた。

前日の土曜日は、年に何回かおとずれる、異様な眠気とだるさに一日覆われ、理由もなく一歩もトレーニングしない怠惰な一日を過ごした。その余韻が朝のバスまで残り、スタートが30分伸びたせいもあって、気温が上がった昼近くになっても体がピシッとしない。怠け者の神に憑かれたような状態からようやく抜けたのはスタートまでのジョグ。どこかボルトが一本緩んでるような、そんな自分に喝を入れるためスタート付近でうろうろアップをひたすら続けた。

そんなスタートの出だしから厳しい藪と斜面のアタック。さらに2番までの厳しい登り。
その後も登りを減らそうにも減らしきれない厳しいレッグが続く。中盤ですでに80分のウイニングが大幅に伸びそうなことが想像つく。大きなミスこそないけど、速く走れない。すべる斜面に脚を取られ、藪も骨がある。久しぶりに容赦ないタフなレースだ。先日の全日本もタフだったが、地図の精度の関係で厳しさが予想外なこと、ウイニングも想定以上なこと、そして若干の暑さで、印象としては遥かに厳しいレースとなった。

後半の強さには最近自信があるが、何故か1時間を越えてペースが上がらない。終盤はHRがほとんど150台で、ここぞという踏ん張りが利かない。最後のコントロールピッキングこそミスはないが、尻つぼみのレースに終わった。

1時間33分台。ふう。夏を感じるレース後の異常な喉の渇き。ゴール後のお茶が沁みるようにいくらでも喉を通った。
あまり成績は期待せず会場へ。感触に反して成績は2位。後で見ると体感どおり巡航スピードは102.4と遅い(村越さんよりも!)が、ミスは4.1%で一番少なかった。ミスを抑えたことで2位に滑り込んだのだろう。
チェコを思えば、こういうしぶといレースをすることにあまり意義を見出せない。明らかな予選落ちのレースだ。
ただ、ポジティブに捕らえれば、昨年のように頑張って5位6位の自分からベースが上がっていることは確か。総合的に多角的に見れば、悪いことではない。
村越さんのページにもルートチョイスがある。面白いのは2番までで、同じように走り出した後にルートミスにきづいている点。そして村越さんは4、僕は12で大胆な迂回ルートをとって地道にタイムを稼いでいる。9と16の細かいミスもほぼ同じ。
久しぶりに村越さんのルートやコメントを見ると、基本的なナビゲーションのプランが似ていると感じる。松澤君や大助は明らかに違いを感じるのと対照的だ。
ただ今回ばかりは僕の方がうまかったようだ。それでも3分強の差。むむおそるべし村越さん。

運営の東大現役諸君はいろいろ大変だったようだ。結局この厳しい山を学生自らの手で殆ど作り上げたらしい。正直なところ細かいところでは十分でないところもあったかもしれないけれど、何はともあれ学生だけでこれだけの大会を作り上げたことに拍手をしたい。この時期90分の本格的ロングレースがどれだけ貴重なことだろうか。

この日は駐車券がはずれたこともあって娘を預けて夫婦で参加。その代わりレース後とんぼ帰りで会場を後にした。せっかくの表彰式に出られずすみませんでした。

EOC2008閉幕

EOCが無事終了。

参加した選手はお疲れ様でした。

仕事が忙しくなんやかんやで選手への応援もろくにできずあっという間に終わってしまった。

結果として日本チームは残念ながら予選通過はならなかった。
WOC以上に厳しい予選ラインなので、ある意味現実的な結果かもしれない。
それでも、番場さんがスプリントであと5秒で予選通過とあと一歩までは迫った。本当に惜しかったけど現実は厳しい。あの走力コースで5秒だから内容的には相当良かったのではないか。

普段勝った負けたを繰り返しているライバルが、苦戦しているのを目の当たりにすると、複雑な心境だし、あらためて世界の壁の高さを感じる。

それにしてもトップがキロ5分台があたりまえの結果を見ると、日本のオリエンテーリングとの違いを感じる。日本の森では植生や傾斜の制約はもちろん、地面の柔らかさもあってキロ7分を切るレースはめったに経験できない。 一方、過去のチェコやドイツのレースをレビューすると、僕でも登り4%程度のコースでもキロ6分台で走れている。同じ植生、傾斜でも地面の違いである。

そのスピード感の違い、ナビゲーション速度に世界と開きがある。
フィジカルな面だけでなく、このナビゲーションのスピードへの慣れが、もう一つの課題のようにも感じる。日本の山岳系テレインもそれはそれで一つのオリエンテーリング亜種として面白いかもしれないが、本流のオリエンテーリングはもっともっとスピード感が必要だ。

信越100mile 2022

<レースの記録を忘れていたので後から記載>  START 18:30  日没して約30分、暗闇の中スタート。序盤はスキー場の中の登りとトラバースを繰り返す。 2,30分で下りからロードに出てそこからは比較的平坦のパートが続く。1時間30分くらいで斑尾山に向けて急登が始まる。...