月曜日, 9月 05, 2011

夏の記録

7月
北丹沢トレイル 44km 登2700m 5時間18分 レース
富士登山競走+5合目への下山 30km 登3000m 往復5時間10分 レース
高尾陣馬往復(帰り大垂峠経由) 34km 登1700m 3時間50分 単独

8月
東照宮~女峰山~霧降の滝~東照宮 24km 登2200mm 6時間40分 妻と
大弛峠~甲武信岳~大弛峠~金峰山~大弛峠 27km 登2300m 5時間50分 単独
本栖湖畔~竜が岳往復 7km 登570m 1時間15分 妻と
高尾陣馬往復+α 31km 登1400m 4時間 妻と
*すべて早朝出発の日帰り。竜が岳はホテルの朝食前に。

夏の終わり

多分入社して以来一番良く働いた8月が終わり、気が付いたら9月になった。
仕事も少しだけひと段落ついたので、たまたま遅めの新幹線で出張だった1日は、直接品川駅に向かうことにしてのんびりした朝を迎え、いつも顔を合わせない子供たちと朝食を一緒にとった。

ちょうど初登園日の娘は、食事後に制服に着替える時になってめそめそ泣き始めた。夏休みを終えた後に誰もが感じるブルー。これから年中仕事をしなくちゃならない歳になるまで、そう少なくとも15年は同じ憂鬱を毎年感じなきゃならんのだよ、きみは。5歳の娘にも小さな人生の試練である。

妻いわく、一旦幼稚園に行ってしまえば楽しいらしい。社交的に見える娘も、根っこの部分は僕と同じで、外に出る時に少しだけエネルギーを使うのだろう。3歳の、こちらは妻のDNAを受けて根っから人懐っこい息子がメソメソ泣く娘にいちいちかまう。娘は妻に連れられてしぶしぶと幼稚園に向かった。

夏も終わり秋である。

先日、美容院にいった。
髪の毛を切っている間はいつも担当の女性とたわいもない話をする。夏も終わりになりかけていたので、当然のことだけど話題は夏休みになり「どこに行きました?」と聞かれた。
聞かれて、自分の夏をひととおり思い返してみてた。はて、「行った」となると、そういえばどこいったろう?と言葉につまった。いや、行ったといえばいろいろある。今夏登った山の名前が頭を一巡する。そして、つい「富士山」と答えてしまった。そして直後にしまった、と少し後悔した。

「富士山に登る」というのは話のネタとして不足がない。特に彼女は海大好き人間だから当然富士山なんて登ったこともなく、どうやっていくのかとか、どんな装備なのか、とかそんな話になる。僕はこの美容院では、自分の趣味について一度も話したことがなかったから、少し困った。でも、ごまかしてもしょうがないし、いや実はしかじかこういう趣味でして、、、と自分の少し変わった趣味をはじめから説明してから富士登山競走をざっと説明した。

美容師なんて、毎日たくさんの人を相手にしているのだから、色々な個性、突拍子もない話題に幾度となくめぐり合うのだろう。だから少し突拍子もない話に、驚いてはいたけど、呆れた様子もなかった。ひとしきりの反応と賛辞でそつなく答えた後、彼女は自分の海辺の清掃ボランティアの話をして、そのまま、自然と話題は別のところに流れていった。

その日は運よく新入社員の子が洗髪を担当してくれた。多分見習いなので練習も兼ねてるのだろう。ベテランよりも丁寧に念入りに肩や首のマッサージをしてくれるから客としてはこちらの方が良い。聴けば彼女は仕事に慣れるのに精いっぱいで休みなんてないそうだ。でもそれが今一番楽しいのだそうだ。見かけによらず見上げたお嬢さんである。彼女の歳の頃の自分なんて、勉強さえろくにせず休みのことばっかり考えていたのに。

ずいぶんとさっぱりした。いつもぼさぼさ頭になって、美容師から見ると末期症状になってから訪れるからだろう。「次は10月の20日ですよ。予定表に書いておいてください!」と、担当の女性に念をおされながら店を後にした。

帰り道、自分の夏について少し考えた。

あまり深くも考えてみなかったけど、そういえば夏の過ごし方が変わった。今年、余暇での外泊は1泊2日の家族旅行のみ。あとは夜明け前の出発で日帰りのトレイルランを走ったことは何度かあるけれど、それも単独か妻と二人。友人と過ごした休暇はほぼ0だ。そして自分もそんな夏を過ごしていることにあまり違和感がなくなっている。

30歳前半までは必ず1週間以上の海外遠征をし、週末は合宿で皆で競い、あるいはグループで山登りにいったりして、夏の休暇は家で夜を過ごすなんてほとんどなかった。

一方で今、仕事では北海道から九州まで毎週どこかに脚を運ぶ。自分の出張に仕事の意義も感じるし、モチベーションにもつながる。だから平日の充実感、達成感はここ数年で飛躍的に向上した。

自分のアイデンティティを感じる瞬間が、週末から平日に少しづつシフトしている。子育て時期の中間管理職サラリーマンなんて、平均的にはそんなもんだろうか。だから全体として充実しているようで、どことなく夏を楽しみきれなかったような寂しさがどこかに残る。

少し長いスパンでみれば、子育てが次のステップに入って、仕事の質も変わるだろう5年、10年後はまた違う夏の過ごし方があるかもしれない。
でも、ここしばらくは、小市民的にちょこちょこと夏を楽しむのがきっと今の自分の身の丈にあってるのだろう。