僕は出張があまり得意でない。
会社の多忙な先輩の中には、月曜日から日本のあちこちの出張を梯子して金曜日あたりに戻ってくる人もいる。「どうせ行くなら一通り用を済ました方が効率的」とのことだが、僕はそういう出張が苦手だ。漠然と不安を覚えてそういう予定を組めないのだ。途中どうしても会社に戻る日を作りたくなる。
何でかよくよく考えてみると、自分の仕事の計画性の弱さが一番の課題なのに気づく。
その週出張で出ずっぱりになるということは、少なくともその前に当面社内の仕事を仕上げておくか、外から指示すればよい状態にしておかねばならない。それが1,2日ならなんとかなるけど、3,4日先までの仕事を予測して片付けておくことができない。
もうひとつは、出張の準備が出来ない。せいぜい目前の訪問先の準備に追われて、はしごの後半に必要な書類まできめ細かに考えが及ばないのだ。
だから出張は一つの目的のために準備して行く、帰って次の準備をしてから行く、を繰り返す方が良い。
せいぜいがんばって2つまとめる程度。
そんなやり方でも何とか今まで勤めてきた。それ程出張が多くない職種だったせいもある。
ただ4月から、そうは言ってられなくなった。仕事がかわり、たくさんの打ち合わせをこなす必要に迫られるようになった。
大阪、兵庫、京都、北海道、九州・・・・、スケジュール帳に次々埋まる予定で間がなくなって行く。
新幹線や飛行機の長い移動が増えるのも意外と苦痛。
本を読んでうつらうつら寝ることが以前は多かったが、さすがに合わせると結構な時間になるのでもったいない。世のデキる風ビジネスマンを見習って、N700系の中でノートPCに向かうようになった。
もうひとつ難題がある。入社して15年、「なんで1泊なのにそんな荷物が多いの?」と言われ続けても、めげずにシューズとウエアを出張鞄に入れ続けてきた。
でも最近出張のはしごをすると、移動時間や付き合いの宴席が増え、朝晩の自由な時間がなくなってきた。
必然的に平日身体を動かす時間が短くなってくる。
それでも「鞄から靴が消えた日が己に負けた時」と勝手に決めて、意地でも膨らんだ鞄を持ち続けている。
水曜日, 6月 01, 2011
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