水曜日, 8月 11, 2010

技術士試験

WOC選手がノルウェーでトレキャンを終えて本戦のスプリントを迎える頃、僕は暑い盛りの池袋で技術士の試験を受けた。

技術系職と関係の薄い人にはあまり馴染みない資格だろうが、一応国家資格である。技術者でも例えばメーカ勤務者のように設計や開発の対象が自社製品であれば、あまり縁は薄いだろう。我々のように、設計の付加価値自体を直接クライアントに提供するような事業には必要となる資格である。一般には建設系のコンサルティングの技術者に取得する人が多い。

数年前、上下水道部門で資格を取得した。現在従事している仕事は、まさにこの資格が武器となる。技術士は独占資格ではないので、取得してなければ業務ができないわけではないし、ほかの有名な国家資格、弁護士、医師、弁理士、建築士などに比べればずいぶんと庶民的な資格でもある。
それでも一応技術者資格の最高峰とは言われていて、公共入札で資格を必要とする委託業務も時としてあるし、そうでなくても初めてのクライアントに信用してもらうまでのステップを省略することができる。特に年齢相応の貫録に乏しい自分は随分と助けてもらった。

今年、もう一つの部門、「総合技術監理部門」を受けてみることにした。

「総合技術監理」とは経済性管理、情報管理とか人的資源管理、社会環境管理、安全管理などを包括するその名の通り総合的な技術監理である。要は技術だけを追い求めるのではなく、コスト、人事、安全や健康、はてはコンプライアンスもすべてのトレードオフを考慮の上プロジェクトを進めるための知識、みたいなものである「管理」ではなく「監理」というところにミソがあるらしい。。なんだか経営者的な能力を問われる点、網羅的でありながらどこか漠然としたところがある。

この資格、今のところとったからといって給料が上がるわけでなし、公共入札の条件で必要とされることもない。実務の上ではなんら特しないのだけど、いつ何どき、どういう形でこういう資格が必要になるか分からないのでとることにしてみた。

筆記試験の結果が出るのは10月でその先に論文提出と口頭試験もある。結果はどうだろう?
なんとなくすべてが中途半端だった今年の夏の自分を象徴するような出来。択一式と論文形式の問題いずれも、そこそこ手ごたえはあったけど、ああ、もう少し勉強してればな、と思うような場面があちこちに。
一緒に受けた会社の後輩はきちんと勉強をしたので択一式は相当良くできたようだった。反面論文は思うように書けなかったらしい。それでも僕より可能性は高いだろう。やはりきちんと準備をしなければだめだ。それが走ることでも試験でも。

今年の取得は少し厳しいかもしれないが、ミラクルに少し期待して10月を待とう。

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