火曜日, 6月 02, 2009

ハセツネ大作戦

時計が9時半を回った。
まだ洗濯かごには山盛りの洋服。
散らかし放題の部屋で3歳の娘は、歌番組のお姉さんを真似て大声で歌っている。

緊張感は徐々に高まり、無言のまま夫婦で役割分担して、家事を片付ける。。
「ももちゃん、お願いお父さんとお母さん大事な用事があるの、いい子だから片づけでおばあちゃんの家にお母さんと一緒にいこ」
妻の真剣な声に勘のいい娘は、いつもと違う緊張感を感じたに違いない。いつになく素直に靴を履き、ちびを背負った妻とアパートの階段を降りて行った。

「携帯手元においておいてね、エントリーできたらお互い連絡よ」

娘の大きな歌声が遠のいていく。
急いでパソコンを開く。9時45分。まだ15分ある。

ブラウザを開いていつものRUNNETを開く。
何かおかしい。異常に重たくなかなかつながらない。
いやな予感がして、もう1台のモバイルパソコンも開きつなぐがやはりつながらない。

携帯が鳴った。「なかなかつながらないの」実家に戻ってパソコンに向かう妻も同じ状態らしい。
「団体エントリーもできなさそうよ。お互い自分のエントリーして、できたらお互いのやりましょう」

作戦変更でひたすら画面を待つがなかなかつながらない。
考えてみれば、もっともだ。まるで一昔前の電話でのコンサート予約のようなものだ。アクセスが集中して処理しきれないのだろう。うかつだった。もっと前に準備してせめて申し込みフォームくらい生めておくべきだった。
いつまでも変わらぬ画面に焦りは募る。こうしている間にも1000の指定席は次々に埋まっていっている。なんてこどだ!半休までとって準備したのに!

30分ほどしてあきらめかけた頃、ようやく申し込み画面に進むことができた。そこから慎重に内容を記入して、再読み込みにもめげず、1時間後、ついに「申し込み完了」の画面を拝む。さらに格闘した妻も遅れて30分ほど後に、申し込みが完了し、セブンイレブンにダッシュしていった。

「もうゴールした気分よ」妻がつぶやいた。

話に聞けば、申し込みは2時間後に完了したらしい。
なんとも日本中にパンデミックを起こしたトレラン熱は当分収まりそうにない。

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信越100mile 2022

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