一日だけだがインカレの観戦にいった。
学生時代は全てにおいて生活の中心にあったインカレだけど、
齢を重ねて学生の記憶が薄れてくるとともに、見ていても共感できるものは減っていく。
そんなことを20代後半から感じており、ついに2年前の日光では、母校が惨敗するのを見ても殆ど何も感じなくなってしまった。
淋しい感覚もあるが、オリエンテーリングにも多様な楽しみ方がある。インカレは学生とその近傍の人々にとって大きな意義があるのであって、それはオリエンテーリングの一部でしかない。自分はその近傍から漸く離れたのだ。
だから、自分にとって観戦を期待してではなく、久しぶりにいい地図で森を走りたくてエントリーした。
栃木にはまだまだ、素晴らしい森があるんだ。そう感じる地図だった。
起伏、植生とも矢板らしいテレインで決して難しくはないが十分ナビゲーション能力は問われる。一般併設ながら4.7kmで例年に比べ手ごたえのあるコースで、十分楽しめた。
本格的な森でのレースは11月の全日本リレーぶり。
オリエンテーリングは意外と忘れないもの。ナビゲーションはほとんど違和感を感じない。
ロードレースやトレイルランはしていたので心肺機能も問題なかったけど、下り斜面や倒木を越える部分など、オリエンテーリング特有の筋力を使う部分では動きがぎこちなかった。
「チューニングができてないって感じかな。」
同期でなかなか素晴らしいタイムで3位に入った慶応OBの稲津と話たときにそんな表現を使ってみた。
稲津は昔からトレーニングをしっかりやるタイプだが、最近また好調のようだ。
大ミスをした俊介に1秒差で負けたことよりも、稲津に1分半差まで迫られたことに正直ちょっとヒヤッとした。
さて、レースの後はせっかくなのでインカレの観戦。
ファイナルのマークドルートは見る側には面白いレイアウトだった。
会場裏の土手上の道をぐるっと廻ってから降りてくる。その土手上の道も適度に起伏があるので、走る姿がショーケースのように見て取れる。走るフォームや登り下りのギアの入れ替えなど選手の個性が分かって面白い。
そんなレイアウトと、実況中継の適切さもあってか、やや冷静に見始めたレースも、いつしか観戦に夢中になっていた。
今の学生はあまりよく知らないが、ユースキャンプで顔を合わせたり、あるいは水トレでトレーニングしたり、若干顔を知っている学生がいる。
やはり知っている顔だと、応援したくなる。気がつくとゴールレーンで声を出して応援していた。
レース展開はタイム差も少なく、上位がくるくる入れ替わるなかなか面白い展開。
結果は男子は京大の西村君、女子も同じ京大の関谷さん優勝した。
西村君はユースキャンプに2年連続参加している選手だ。レースできちんと力を出しきったのだろう。最後のマークドルートの走りは決して華麗ではなかったけど、その分心たれるものがあった。
関谷さんについては全く知らなかったが2年生での優勝、今後がとても期待されることは間違いない。
母校の東大は山崎君が5位。水トレで何度もトレーニングをした林君が8位だった。この1年自分はまったくの傍観者だったので、彼らにとって満足な結果かそうでないかは分からないが、楽しませてもらったことには変わらない。
インカレはもう楽しめないと思っていたのに、思いの他楽しんでしまった。
学生の近傍にいない自分のような存在でも楽しめた理由、
何かはわからないが、観戦しやすいレイアウトや、手際の良い速報、内輪ねたのないわかりやすい実況など、運営側の工夫があったように感じた。
日曜日はリレー、残念ながら自分は土曜日の日帰りで矢板を後にした。
日曜日は娘と留守番。ネットでの結果を楽しみにしている。
第9週 5時間10分 OL13km+Run41km
第10週 8時間25分 OL5km+Run72km+Bike10km
日曜日, 3月 11, 2007
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