日曜日, 12月 03, 2006

なぜロードレースか?

今週末は2週連続でロードレースに参加、 川口のハーフマラソンに参加しました。

オフシーズンにはオリエンティアとしては、比較的良くロードレースに出る方だと思います。
冬の時期はあえてオリエンテーリングをあまりせず、ロードレース(やトレイルラン)をトレーニングに取り込んでいます。

ロードで走る筋肉と、森での筋肉はぜんぜん違うし、ロードレースにまったく興味を示さない人も多くいます。
確かにオリエンテーリングの選手としては、森で走るのが一番いいのは確かです。

ロードレースのタイムを追求すること自体は、オリエンテーリングを強くなることと方向性が完全には一致しません。

それでも、オフの時期にロードレースに出るのも一つの選択肢だと思います。
理由はいくつかあります。

一つは、国内で最も層が厚く、競技として成熟していること。


オリエンテーリングでは、国内だと、いいレースをすれば自分より上はせいぜい数人。
しかし陸上では、そうはいかない。どんな田舎大会に出ても優勝はできません。自分と同じレベルの人がわんさかいる。
そういうところで走ると自分のコンディション、フィットレベルをごまかせない。自分よりあきらかに年配の選手に抜かれる経験もします。北欧でオリエンテーリングのレースをした時と同じ感覚です。異競技といえども、日本ではなかなか味わえない競り合いを体感することは、重要と考えます。


もう一つは、基礎持久力や心肺機能を強化するトレーニングとしては非常に効果的である点。

どんな持久スポーツでも心肺系と、走る動作を支える筋骨格系の能力がベースにはあります。ハーフマラソンは概ねAT値で1時間以上走る競技で、これはオリエンテーリングで言えば質の高いロング競技を走ったのと同じ強度になります。
基礎強化の時期ならば、走る動作自身のフォームを効率化するためにも、有効だと感じます。

もちろん、過去のタイムと比較することで自分のマイルストーンを立てやすいというメリットもあります。

トレイルランの王者、鏑木さんが富士登山競争の前に、ロードトレーニング中心に行う時期をつくり、そのベースの上に登りを強化する、といった主旨のことを話していました。それを聞いて、自分の感覚が間違っていないことを確信しました。

さて最後は、お金も時間も比較的かからないこと。

これは、子供を持つようになって特に感じるようになりました。
参加費は3,4000円て、オリエンテーリングよりむしろ高いですが、都内か神奈川、千葉あたりのレースが大半なので、交通費はせいぜい1000円。遠征費のかかるオリエンテーリングに比べると割安です。
時間的にも、だいたい午前で終わって、交通の便が良いところが多いので、早いときは午後1時か2時には家につくことができます。夕方か、場合によっては夜に帰宅するOLに比べると、一日の中で他のこともできるメリットがあります。

こうしたメリットを考えると、色々考えた場合、「日本の限られた環境の中では、オリエンテーリングにとって、常に森を走ることが最良のトレーニング方法とは限らない」

ということができます。
少なくとも、身近にオリエンテーリングのできる森がなく、休日を丸々トレーニングにつぎ込むことのできるわけではない自分にとっては、そうであると確信してます。

オリエンテーリング以外のトレーニング(バイクやトレイルランも含む)をうまく利用することで、オリエンテーリングを強くなろう、という考えは、最近特に多くの選手も取り入れています。合理的に利用すべきクロストレーニングをうまく有効活用していくという発想だと思います。利用するクロストレーニングの種類の違いはありますが、基本的な考え方は同じように感じます。


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