土曜日, 8月 18, 2007

2/100名山

妻と娘がお盆で母方の田舎に帰省した。

まるまる週末一人になるなんて、1年以上ぶり。
こういう時、普通男ならどうするか?
独身時代の友人と酒を思う存分飲む。ゆっくりビデオでも鑑賞する。あるいはよからぬ目的で夜の街を徘徊する・・・。

それが普通かもしれない。
「アルプスに走りに行く」といったら、(あんたも好きねえ)とあきれたような顔をされた。

実は当初、ロングトレイル好きな柳下君の紹介で、上高地を中心として北アルプスを一周する壮大なロングトレイルの「練習会」を耳にした。はじめこれに参加しようかと思った。コースタイム44時間を30時間以内で廻るという。よくいえばロマンのある、悪く言えば物好きな、でもなんともチャレンジングではないか。
でもさすがにそんな長い間走った経験もないので、ちょっとこわい。夜はどうするの?
という質問に「そうですねえ、一応ツェルトをもっていって眠くなったら仮眠します。寒くなったらまた走りだすかな」とのこと。
いろいろ悩んだ末、初対面の人々に迷惑をかけられないし、もう少し経験を積んでからと、参加を断念した。

その代わり「南アルプス」にいくことにした。
南アルプスに行くには一応わけがある。

2年前、妻が友人と鳳凰三山に行った際、「子宝に恵まれるのよ」と賽の河原から小石を拾ってきた。
それから1ヶ月、ご利益があったせいか娘を授かった。
無事娘も1歳を向かえ、「ありがたい石をまた戻しにいかなきゃ」が最近の妻の口癖だった。
「僕が戻しにいってくるよ、ついでにもう一個新しい石をもらってこよう」

金曜日の夜、仕事が終わった後深夜に車で山梨へ。途中仮眠をとってバスに乗り継ぎ広河原へ。バスの下調べが悪く途中待たされて付いたのは11時過ぎ。初日は本当は間ノ岳と北岳を目指していたのだけど、北岳の往復に変更した。広河原からの北岳はひたすら登って降りるだけ。がれ場や雪渓もあって走れるところはほとんどなく、登山モード。往復11kmで4時間、登り1700m。それでも天気に恵まれ気持ちの良い登山。

下山後は石和の健康ランドに戻って仮眠。日曜日の早朝に再びアルプスに向かい今度は夜叉神から尾根道トレイル。こちらは標高2000m-2500m程度の尾根でスイスのプレアルペンの森を思い起こさせ気持ちよい稜線だった。急斜面ながら針葉樹の巨木かまばらに生え、森は100mまで先が見通せる。そのあたりの窪みにフラッグが見え隠れしそうな、そんな風景が続く。

鳳凰三山の薬師岳が近づいて標高が2500mを超えるとさすがにごつい花崗岩の岩場が増え、ところどころ手足をつかう登山が出てくる。それでも地蔵岳のオベリスクまでそれほど苦ではなかった。賽の河原に到着し、お地蔵さんにお礼を言って石を新しいものに交換。よい子に恵まれますように。
下山は広河原へ。急斜面だけどステップが下りのいい練習になる。筋肉がいい加減悲鳴を上げそうになったころに漸く車道に到着。朝の早い時間に走り始めたので時計はまだ11時過ぎ、実走5時間10分、17km、標高差2100m。

久しぶりに3000m級の山に登ったら、急に登山が恋しくなった。心を和ます癒しの力がある。
そして、日本にもまだまだ知らない素晴らしい山が沢山ある。旺文社の登山マップを広げると、新しい計画ばかりが思い浮かぶ。今回は4,5時間と比較的短めにしたが、今度はもう少しロングトレイルにチャレンジしよう。


0 件のコメント:

信越100mile 2022

<レースの記録を忘れていたので後から記載>  START 18:30  日没して約30分、暗闇の中スタート。序盤はスキー場の中の登りとトラバースを繰り返す。 2,30分で下りからロードに出てそこからは比較的平坦のパートが続く。1時間30分くらいで斑尾山に向けて急登が始まる。...