土曜日, 12月 30, 2006

二十歳の少女に学ぶ


久しぶりにO-Todayが届いた。

一昨年O-sportから分離独立してから、編集者のJanは何かと苦労しているらしい。
拠点をチェコからノルウェーへ移したそうだ。表紙も一新した。
個人的には一時O-Todayになった直後よりも、以前のO-sport時代のようにレイアウトやデザインがシンプルでよいように思う。

発行が滞っていた分、合併号として夏からのイベントの記事に溢れている。ちょっとタイミングは遅いがそれでも読み応えがある。

その中で一番目を引いたのは、Hanny Allstonのインタビュー記事だ。


彼女はもちろん、デンマークのWOCのスプリントでSimoneの4連覇を阻止し優勝した選手である。
初めてのWOC金メダルをヨーロッパの外に持ち出した彼女は、若干二十歳、WOC史上でも2番目の若さでこの離れ業を成し遂げた。

しかし彼女のインタビューを見ていると、そんな偉業をなしたとは思えない奔放さ自由さを感じるとともに、芯ではしっかりとした考えを持っているのが伺える。

36歳にして、二十歳の彼女の競技観に学ぶことは多い。

Hannyはオーストラリアでも田舎といわれるタスマニアの出身。今でも1年の殆どをタスマニアで過ごす。スウェーデンのクラブにも所属するが、欧州に行くのは年に2,3回程度だそうだ。これはまず驚きである。遠征費約30万円/回のうち(少なくとも今までは)60%が自費である。WOCで上位に入る選手はほとんどが欧州に住み、数多の大会でしのぎを削って成長していくのとは対照的で、遠く離れた人口わずか50万の島国でどうやって世界レベルまで到達したのか。

彼女いわくそれが彼女の「秘密兵器」なのだそうだ。

欧州でオリエンテーリングばかりの生活をしたらすぐ飽きてしまうだろう、だから競技会意外はほとんどオリエンテーリングをしないタスマニアでの生活は、走ることが大好きな彼女にはかえって彼女の性に合っていると分析する。

実際タスマニアで過ごす時の練習は、ほとんフィジカルトレーニング。トレイルランやインターバル、バイクなど。「でも走ることに固執しない。休日に友達に誘われれば、カヤックにも行く」という。

陸上の彼女の記録は5000m17分、3000m10分という。WOCでの活躍を見ればそれほど目を引くタイムではない。女子のトップ選手としては平均的な走力だろう。ただ陸上のナショナルチームからも誘いがあり、将来は視野に入れているらしい。ここでも彼女はオリエンテーリングに固執していない。走ること自身が好きだ。だからマラソンにも挑戦してサブスリーを目指すという。

もう一つ彼女のインタビューで印象的なのは、

「人生はスポーツとは別、両方を混同したくない」という言葉である。

インタビューの中でこのことを再三繰り返している。欧州に移り住まないのも、タスマニアにいる家族や友人を大切にし、人生で他にやるべきことがあるからと説明する。世界の頂点に立つ選手がこのような視点をもっていることにはどこか、ほっとするところがある。

日本チームについて考える。

我々の場合、欧州との物理的距離がオリエンテーリング強化の上で大きな制約になっていることは間違いない。多い選手でも年に2,3回の欧州遠征、それも多大なコストがかかるため費用を捻出できる環境になる選手もけっして多くない。世界の舞台に慣れるまでに全盛期を過ぎてしまう例も多い。しかし、そのようなハンディそのものよりも、努力や工夫では補えない「壁」があるという、心の奥の一種のあきらめのようなものが、大きな重しになっていると感じる時がある。

彼女はもちろん類稀な素質をもっていると思われる。フィジカル面、ナビゲーション面はもちろん、環境を超えて自身を成長させることのできるセルフマネージメント能力も高い。しかし実際このような選手が現れたことは、日本チームにとっては大きな励みになる。オリエンテーリングに潜在的に潜む「欧州コンプレックス」を払拭し、どこにいても世界の頂点に立てるという勇気を与えてくれるような気がする。

第51週 9時間10分 OL3.0km+Run89km+Bke10km

第52週 8時間10分 Run72km +Bike30km

水曜日, 12月 20, 2006

ストイックな2日目

土曜日の夜の渋谷の忘年会は妻にゆずり、今日は一人で京葉パークOの2日目に参加。

白井の駅から歩くと、町外れの森に到着。平らだけどしっかりした森は、昨日のパークOとはがらっと異なる様相。
一人なので自分のペースで準備。トップ選手はほとんど参加していたので、自分の今の実力を知るいい機会。
コースは平らで無数の小路が走る見通しのよい森。方向さえチェックしておけばほとんどスピードを落とさずに走りきれるコース。中盤から心拍数は185に達し、後半は190を超えて走る。つまりほぼ全力疾走に近いレース。

大分いい感触かな、と思ったけど、終わってみるとトップの善徳とは30秒以上の差。ちょっとがっくり。この手のコースは得意と踏んでいたのに。かなり追い込んでミスもなく走ったようだけど、前半の出だしのペースが鈍く、全体としてもスピードが数%足りなかったよう。やはりちょっとの違いだけど森の中のスピードは今シーズンはまだ磨かれてないよう。今の時点としては致し方ない。

結果は4位。ここのところ4位とか5位が多い。今の実力そのものかもしれないと納得。

レース後は、久しぶりに森を走れるチャンスなので、気の向くままに森で2分+1分のインターバル+ジョグで1時間ほど。

この日は山口夫妻の峻矢君が登場。おとなしくてこれまたかわいいあかちゃん。大助似?季見ちゃん似?
いずれにしろ足の速い子になるのかな。大助もパパになったとはいえ、先週の御岳トレイルを優勝するなど充実しているよう。
むむ、いい刺激になる。彼とはなんとなく状況が似てるので、ある意味よいライバルかも。


その他懐かしい武田も家族で着ていた。最近卓弥も復活するようだし、新田見さんといい、カムバックの朗報が多い。パークOがそういう人の戻るいい機会になるとすれば素晴らしいこと。

これにて今年のレースは終了。

パークOと家族


「年内はだめ」

といっていた妻を、「近いし公園だから」と説得してようやくOKが出た。

家族3人で始めてOLに参加。娘は会場デビュー。
なぜか親父の自分がどきどきして、われながら親ばかだけど、楽しみにはちがいない。
幸いにも土曜日は暖かいパークO日和。

でもいざ朝起きて準備をすると、家族でOLに出かけるのは今までとぜんぜん違う。一人でぱっと起きて20分後には電車に飛び乗るのとは分けが違う。
おむつ替えて、離乳食をべとべとになりながら口に入れて、お乳飲んで・・・。出発するまでに2時間。それでもまだ転がしておけばそこらへんで「うごうご、ブブー」ともぞもぞしているだけなので楽チンだ。走り回るようになったら目も当てられない。
2人、3人の腕白小僧を連れて会場に来ている諸先輩を見ると改めて頭の下がる思いだ。

会場に着てみると、今日が同じくデビューのhidi家も着ていた。渋谷も子供が7人。ちょっとした保育園状態。
赤ちゃんもこの頃は皆個性的。娘は、頭の毛は月例の割りにふさふさ。で頭はやたらでかいけど体は小さい。まあ成長すればどうなるかわからないけど、どの子もみな一生懸命生きてる感じでなんとも愛らしい。

こうしてみるとやはり会場が近い、車でアクセスできて、歩く距離が短い、というのは子供つれが参加する上ではとてもありがたい。よく周りの人がそういってたけ
ど、改めてその意味がわかった。

さて、レースの方は妻と変わりばんこに参加。OAだけど、20秒くらいの大ミスをして今ひとつ。12月はトレーニング月間だけどこの日はちょっとした息抜きの日になった。


明日のレースはもう少し頑張ろう。

第50週 8時間20分 OL3km+Run77km+Bike12km

日曜日, 12月 10, 2006

トレイルランと鍋

数日前に美濃部君から、土曜日のトレイルランへのお誘いメール。

コースは美濃部家から鎌倉方面に連なるハイキングコースを辿るコース。普段鎌倉周辺のトレイルランは利用しているので良く知っているコース。
参加者は小暮夫妻に美濃部、加賀屋家。でも生憎の雨で加賀屋さんは走るのを挫折。美濃部家で京介君たちとお留守番。
結局4人で走り出す。走り出すと5分で山道に入り、そこからほとんど舗装道を使わないで北鎌倉の明月院までたどり着いた。
帰りは皆と別れて少し足を伸ばして瀬上湖周りへ。だいたい23kmで2時間半と程よいトレイルラン。

夕方には、美濃部家で皆で鍋をつついて夕食。加賀屋家の京介君も大きくなって、家の中を歩きまわってました。
渋谷も本当に子供が増えたことを実感。
この日は一人の参加だったけど、次の機会には家族3人で参加しようと思います。

美濃部家の皆さまご馳走様でした。

第49週 9時間15分 Run103km

木曜日, 12月 07, 2006

初冬の八戸


仕事の関係で八戸に出張。

あまり私用では縁のない新幹線「はやて」に初めて乗っていきました。
盛岡からさらに40分、東京から3時間足らずなので、ずいぶんと便利になったものです。
仙台を過ぎると、 車窓からの風景は、葉がすっかり落ちて見通しの良くなった森と田んぼが交互に見える長閑な風景になります。
北東北は、意外と丘陵地の起伏がゆるやかなところが多い。雑木林が多くて、笹や低木で可能度はあまりよくないけれど、場所を選べばきっと、いいテレインがあるに違いない・・・。ついそんなことをぼーと考えながら外を眺めていると3時間はあっという間でした。

今回の視察の目的は、日本で今のところ唯一実用化されている、紫外線を用いた水処理設備を見ること。
紫外線は、お肌の敵とか皮膚がんの原因と言われるように、細胞内のDNAを損傷する作用があります。ところが天気の良い日の布団干しなど、紫外線の殺菌作用をうまく使ってかびや細菌を殺す方法も昔から使われていました。

その作用を水処理に応用しよという発想はもう100年前からあり、実は飲料水の工場とか、下水処理場ではかなり実用化されているます。ところが、飲み水をつくる上水道の分野では、いろいろな技術的課題があって、まったくといってよいほど普及していませんでした。

今回の見学は、そのような日本の水道において、先進的にも紫外線照射装置を実用化した八戸の水道企業団の設備を見に行ったわけです。

装置自体は(専門家にしか興味はわきませんが)、配管の中にランプを入れただけのような、とてもシンプルなもの。当然他の装置に比べて非常に安価です。
原水中の濁りが少ない水にしか適用はできないのですが、それでも今後経営状態が苦しく、ろ過装置などを導入できない地方の簡易水道などで、より安全な水を作る手法の一つとして、普及が見込まれます。

さてこの装置が処理している原水の水源地は、湧水を水源にしており、山間の静かな小川沿いにありました。
小さな祠もあり、とても森が美しく心や安らぐ場所です。
それでも、上流の農地などの影響で、湧水の水質は少しずつ悪くなっているとのこと。
水は正直なものです。月並みだけど、「森を守る」ということは我々の飲む水を守ることにつながることを実感しました。






日曜日, 12月 03, 2006

谷川真理のオーラ


さて川口ハーフマラソンの方

とてもよい天気で、風もそれほどなく絶好のコンディション。

会場はファミリークラスの親子ずれもたくさんいて大混雑。ただハーフの部はそれほど多くなく、30代以下男子は400人。どちらかというと、地元の小中学生の2kmクラスやファミリークラスが中心のアットホームな大会。

谷川真理さんがゲストとして来ていました。彼女はさすがにオーラがある。特別おしゃれしているというわけでもないけど、遠めからでもそのファッションと雰囲気ですぐわかりました。
マラソンは決して派手なスポーツではないし、ファッションでマラソンを始める人はほとんど皆無だろうけれど、それでも競技のシンボル的人が、それなりのオーラを出すことは競技にとっては絶対にプラスになると感じます。
きっと谷川さんもそのことを意識していらっしゃるのでしょう。

こうしてみるとやはりオリエンテーリングのトップ選手はもっと自分を意識して(程よい)アピールをしてもよいように感じます。


さてレースは中盤アップダウンが結構あるらしいとのことから、

76分台

を目標にスタート。

まずはフラットな5kmを17分45秒で通過。でも距離表示が怪しい。参加者の層が薄いので、すでに前後の選手がまばらになり、ほとんど一人旅に。中盤はうわさどおりアップダウンがあり10kmで36分02秒。やっぱり76分台?
途中「11位!」と何度か言われたので、何とか前の人を一人抜くことを目標に。でも前は30秒ほど誰もおらずなかなか順位上がらず。
15km近くになってようやく一人選手の背中が大きくなってくる。がんばって少しペースも上げて、無事10位へ浮上。15kmは53'54と少しペースアップ。終盤は登りもないので76分は切れそう?と少し欲が出てきた。
平地になったところで、後ろから足音が近づいてくる。息づかいからすると女性?どうやらスタート時に谷川真理に声をかけられていた若い女性らしい。さすがに少しプライド心が擽られてペースアップ。3'30近いペースにも体が付いてきて、最後のスパートもスムーズに。結局女性トップからなんとか逃れて、往路の方が早い75分37秒でゴール。

中盤のアップダウンを考えると、よりフラットだった1月の谷川真理ハーフの76分ジャストよりも1分程度速い感覚。


ちょと無理かな、と弱気になっていた、「2007年春に74分」という目標も、まんざら可能性が見えてきました。

この2週で走るベース力はある程度戻っていると実感。

冬のトレーニングに向けてよいマイルストーンになりました。


第48週 7時間10分 Run 72km+Bike 20km

なぜロードレースか?

今週末は2週連続でロードレースに参加、 川口のハーフマラソンに参加しました。

オフシーズンにはオリエンティアとしては、比較的良くロードレースに出る方だと思います。
冬の時期はあえてオリエンテーリングをあまりせず、ロードレース(やトレイルラン)をトレーニングに取り込んでいます。

ロードで走る筋肉と、森での筋肉はぜんぜん違うし、ロードレースにまったく興味を示さない人も多くいます。
確かにオリエンテーリングの選手としては、森で走るのが一番いいのは確かです。

ロードレースのタイムを追求すること自体は、オリエンテーリングを強くなることと方向性が完全には一致しません。

それでも、オフの時期にロードレースに出るのも一つの選択肢だと思います。
理由はいくつかあります。

一つは、国内で最も層が厚く、競技として成熟していること。


オリエンテーリングでは、国内だと、いいレースをすれば自分より上はせいぜい数人。
しかし陸上では、そうはいかない。どんな田舎大会に出ても優勝はできません。自分と同じレベルの人がわんさかいる。
そういうところで走ると自分のコンディション、フィットレベルをごまかせない。自分よりあきらかに年配の選手に抜かれる経験もします。北欧でオリエンテーリングのレースをした時と同じ感覚です。異競技といえども、日本ではなかなか味わえない競り合いを体感することは、重要と考えます。


もう一つは、基礎持久力や心肺機能を強化するトレーニングとしては非常に効果的である点。

どんな持久スポーツでも心肺系と、走る動作を支える筋骨格系の能力がベースにはあります。ハーフマラソンは概ねAT値で1時間以上走る競技で、これはオリエンテーリングで言えば質の高いロング競技を走ったのと同じ強度になります。
基礎強化の時期ならば、走る動作自身のフォームを効率化するためにも、有効だと感じます。

もちろん、過去のタイムと比較することで自分のマイルストーンを立てやすいというメリットもあります。

トレイルランの王者、鏑木さんが富士登山競争の前に、ロードトレーニング中心に行う時期をつくり、そのベースの上に登りを強化する、といった主旨のことを話していました。それを聞いて、自分の感覚が間違っていないことを確信しました。

さて最後は、お金も時間も比較的かからないこと。

これは、子供を持つようになって特に感じるようになりました。
参加費は3,4000円て、オリエンテーリングよりむしろ高いですが、都内か神奈川、千葉あたりのレースが大半なので、交通費はせいぜい1000円。遠征費のかかるオリエンテーリングに比べると割安です。
時間的にも、だいたい午前で終わって、交通の便が良いところが多いので、早いときは午後1時か2時には家につくことができます。夕方か、場合によっては夜に帰宅するOLに比べると、一日の中で他のこともできるメリットがあります。

こうしたメリットを考えると、色々考えた場合、「日本の限られた環境の中では、オリエンテーリングにとって、常に森を走ることが最良のトレーニング方法とは限らない」

ということができます。
少なくとも、身近にオリエンテーリングのできる森がなく、休日を丸々トレーニングにつぎ込むことのできるわけではない自分にとっては、そうであると確信してます。

オリエンテーリング以外のトレーニング(バイクやトレイルランも含む)をうまく利用することで、オリエンテーリングを強くなろう、という考えは、最近特に多くの選手も取り入れています。合理的に利用すべきクロストレーニングをうまく有効活用していくという発想だと思います。利用するクロストレーニングの種類の違いはありますが、基本的な考え方は同じように感じます。


木曜日, 11月 30, 2006

久しぶりのアジキチ

今日は水トレの日。

2ヶ月前のCC7の祝勝会で鳥さんが、「奇数月最終週は渋谷で走って飲もう」と提案して初めの日でした。
かつてはメンバーが10人以上集まってトレーニングしていた渋谷も、メンバーが各々家庭を持ったり、地方に引っ越したりで、めっきり参加者が減ってしまいました。その中で、せめて2月に1回は皆で走り、美味しく飲もう、という主旨です。

仕事を早めに終えて、織田フィールドに向かうと、鳥さんやHidiがいてちょっと安心。週末のハーフのペースを意識して5000mを2本、3'35程度のペースで。

終わってからは嘗てご用達だった渋谷センター街の「アジアンキッチン」へ。アフタートレの参加者は7名。その中には、初めて着た新田見さん、Mortenさん、それとかなり久しぶりの秋沢君も。

新田見さんは、以前このブログでも触れましたが、東大OLKのOBで長らくOLから遠ざかっていたけど、最近カムバックした方です。鳥さんと同期ですが、走ることはかなり熱心に続けていらしたので、40歳目前でも痩躯で走るのは速い。練馬OLCに所属しているので渋谷は準会員ですが、今後是非いろいろ参加していただきたいところです。

Mortenさんはデンマーク出身で、嘗てはデンマークもジュニア代表だったとのこと! 僕らには雲の上の世界チャンピオンアラン・モーゲンセンのほか、カルステン・ヨルゲンセン、クリス・テルケセンなどを「友達だった」と表現するあたりただ者ではありません。
OLは10年ほどずっとやっていなかったとのことですが、今後は日本のOLで復帰したいとのこと。クラブカップにも興味を示していたので、是非今後は渋谷で活躍して欲しいところです。

最近活動が停滞気味の渋谷もこうして集まればやはり話題は豊富だし、クラブの活動をいろいろしたい気持ちになってくる。数は多くなくても、こうして平日にでも皆で集まって気ままに飲んで話す機会は大切ですね。

次は12月16日の忘年会楽しみです。


日曜日, 11月 26, 2006

紅葉の丹沢湖

今日は秋の紅葉が美しい丹沢湖マラソンに参加。

もともとは2月に出た品川区民マラソンで4位となったのをきっかけに、区のスポーツ協会から推薦状がきたこと。10km/35分のタイムで招待というのもちょっと気がひけたけど、大会参加費も交通費もただなので、それなら・・・、と一般参加した妻と一緒に参加。

妻のご両親に娘の一日面倒をお願いして二人で出かけることに。娘は比較的人見知りもしないし、めったに泣かないので、預けるのが楽というのは、なんとも親孝行です。

朝5時半に寝ている娘をそのまま預け、自転車で区のスポーツ会館へ。そこから専用のバスで丹沢へ。

バスは同じように区の陸上協会から推薦された、走ることが好きそうな方たちばかり。比較的年配の方が多く、僕らは年齢的には若い方。 普段接する機会の多いオリエンティアとは違う、また独特の雰囲気を持った人たちばかり。

まず、バスに乗り込むときに、ジーンズ姿で来た自分が浮いているのに気付きました。
そう、皆さんウインドブレーカ姿が基本。

レースは丹沢湖の周回道路を回るコース。標高320mの丹沢湖の周りはまだ紅葉が見ごろで、湖面に映った木々が美しく映えていました。参加した10kmのコースは10~20mのアップダウンが数回あるコース。今のフィット状態では10km35分がいいところだからアップダウンを考えると35分30秒が目標といったところ。
ただ実際走ってみると、若干のアップダウンがあっても7kmまでほぼ3'30のペースを維持。これなら35分は切れるかも・・・、と思少し欲が出たけど、後半の8,9kmは大幅な登りでペースも3'40に落ち、最後のくだりで少し盛り返したものの、35'07と悔しくも35分は切れず。

でも思いのほか体の動きは良かったので、34分という目標が来年の春までのいいモチベーションになりました。

妻も産後で久しぶりのロードレースだったけど、すっかり元気になって53分といいタイム。

失礼だが、「丹沢湖マラソン」なんて、参加案内が来るまで聞いたこともなかった。それでも行ってみると参加者は4000人もいて、10kでも1500人くらいは参加。これだけの人が集まると、地元の方々も盛り上がって、物産店などがたくさん出ていて会場は一大イベントのよう。日本のマラソン人気を実感。


僕はオリエンティアとしてはロードレースに好んで出るほうだと思う。OLに平地を走るロードレースの経験がそれほど必要か?と言われれば、そうは思いません。
でも、普段OLでは多少体調悪かったり、フィットしてない体でもそこそこの成績が取れてしまう。でも、ロードレースに出ると、自分はまったく平凡だし、一回りも年配の人に負けることもある。そういうところに時々出て、ちょっと横っ面を叩かれたような気分にならないと、OLという小さい庭で天狗になってしまう。そういう意味でロードレースやトレイルランは良い刺激になります。

帰りはそれほど渋滞もなく帰還。「ごほうびに」と二人で大きなパフェのデザートを買って、娘の待つ家路へ。



第47週 Run74km、Bike15km 8時間00分 











土曜日, 11月 25, 2006

水道技術国際シンポジウム


11月22日から24日に開催された「水道技術国際シンポジウム」に仕事で参加しました。

「パシフィコ横浜」で開催、国際といっても参加者のほとんどは日本人ですが、冒頭には横浜市の中田市長も挨拶し、横浜市としては比較的力を入れて準備していたようです。

「水道技術」って何? 新しいタイプの蛇口とかを開発するの? と普通の人にはイメージできないかもしれません。

少し説明すると、「水道技術」は水道施設全般に関わる技術です。僕の専門分野でもあります。

水は蛇口をひねると日本中どこでも飲める水が出てきます。日本に住んでいると当たり前のことですが、実はそこには2つの驚きがあります。

一つは「水が出る」という不思議。蛇口から出る水はもともとは、何キロ、時には何十キロも離れた川や湖、地下水などから取水した水です。日本の水道の普及率は97%。広い街のどこで蛇口をひねっても、ちゃんと圧力を持ってきれいな水が出るよう、取水してから浄水場へ、また浄水場から各家庭へと水を送る配管がしかれているです。この配水システムは時には100年以上前に作られた配管を使っている場合もあり、近代水道が長い歴史の中で築き上げたネットワークの上に成り立っています。

一方、「きれいな水」という不思議。川や湖の水は決してきれいではありません。下水の放流水がまじっていることもあります。にごりや色、時には不快な臭い、また細菌やウイルス類もたくさん含まれ、その水をそのまま飲むのは安全ではありません。今でも水道の不備で後進国では伝染病の蔓延が深刻な問題となっています。
水をきれいにするのは浄水場。凝集沈殿や、ろ過、消毒といったプロセスを組み合わせて安全な水をつくります。

水道技術はこの2つの驚きを実現します。前者を「管路技術」後者を「浄水技術」と呼びます。私は後者を専門としています。

「水道はきれいな水が豊富に出て当たり前」という現代です。近代水道の夜明けは19世紀末ですので、ある意味成熟した技術分野です。なので現代、スポットライトの当たることはなく、どちらかと言えば地味な技術分野です。そうした技術の位置づけを反映してか、こうしたシンポジウムに参加される技術者も比較的「地味」だけど「まじめ」そうな方が多い。

ただ、「じゃあもう水道技術なんて成熟しているし、そんな技術分野はいらないのでは?」と考える方もいるかもしれない。でもそう簡単ではないんですね。

色々な健康影響が懸念される汚染物質の発見や、消費者のおいしい水への要求、そして人口減少時代を迎えるこれからに持続可能なシステムを考えて行くことなど。
今多くの水道関係者が歯がゆく思っているのは、ペットボトル水の消費量の急激な拡大と、家庭用浄水器の普及です。どちらも水道への信頼が落ちていることを示している、と水道関係者は危惧しています。「健康や味への要求が高まっただけでは?」と普通の人は思うかもしれませんが、水道関係者は、浄水器なみの水(すでにそのレベルに達している場所もたくさんありますが)を供給し、一般の人の信頼を取り戻すことにとても熱心です。



確かにどんどん水道の普及率が上がっていた60年代に比べれば、今後の課題、そのテーマは地味です。が、それでも成熟した技術、システムを維持していくにはそれなりの切磋琢磨が必要なんですね。


話はそれますが、もう一つ水道ととりまく今、大きな話題。
ここでクイズです。皆さんが毎月(あるいは各月)に支払う公共料金を思い出してください。
電気、ガス、電話、水道
この中で水道だけ仲間はずれです。理由は?

そう、例えば東京を例に挙げると、電気は東京電力、ガスは東京ガス、電話はNTT東日本から請求が来ますね。
いずれも民間企業です。就職先としては人気の超優良企業です。
ところが水道は東京都水道局から請求が着ます。東京都水道局は?地方自治体である東京の一部局です。
その他鉄道や空港など、多くのインフラに関わる企業が民営化されている中、水道は唯一地方自治体が直接経営するインフラなのです。
なぜ? その理由は様々ですが、人間の生命に関わる「水」の供給を、営利目的の民間企業にやらせるわけにはいかない、というのが主な理由だと思います。
ただ、海外ではすでに多くの国で水道の民営化が進み、日本でも法律的には民間の企業が運営することが可能です。
今後、経営ノウハウと資金に潤沢な民間企業に水道の経営が移って行くといわれています。
10年後くらいには、水道料金の徴収も、「東京都水道局」ではなく「東京水道株式会社」なんてところからくるようになるかもしれません。

話は横浜に戻って・・・。

シンポジウム自体はかなり専門的。
でも併設された展示会には、80の企業や水道事業体等が出展してました。普段水道の展示会は業界の人しか来ない、ちょっと異様な雰囲気のところもあるのですが、今回は横浜市の方で事前に市民に積極的にアピールした成果か、一般の方が多数来場していました。僕も展示していた水処理装置のモデルを子供連れのお母さんに説明したら、「こうして水はきれいになるんだ」と思いの他感心してもらえて、それなりに有意義な一日だったかな、と感じます。


第46週 Run66km 5時間50分




金曜日, 11月 17, 2006

今日も雨

今日久しぶりに行った織田フィールドは生憎の雨。

研修のため、めずらしく早めに仕事を終えて、7時前に原宿の駅に降り立つと結構な勢いで降っていた。一瞬気が萎えたが、せっかく原宿まで脚を運んだので、駅前のキオスクで傘を買って織田フィールドへ。

さすがに雨の中なので人はいつもより少なく、オリエンティアは一人も見なかった。それでもロッカーの中は結構混雑している。トレーニングをきちんとしている人には天気なんてよほどのことがない限り関係ない。
雨の中でもトレーニングをしようというガッツのあるランナーばかりなので、トラックはいつも以上にストイックな雰囲気が漂っていた。


会社を出るときはやる気まんまんだったハートがすっかり雨に洗い流されてしまったが、それでも1周、2周とウォームアップをするうちに少しづつ充電されていく。

メニューはその日の気分でだいたい決めるのだけど、この日は比較的早い時間に来れたので12kmと長めのペース走。来週末の10kmと再来週のハーフとロードレースが続くので、平地の走りの感覚を取り戻したい。
44分で、3'40/km程度のペース。HRは平均178で結構いっぱいいっぱいだった。


休んでいた春に比べて、夏以降のトレーニングで大分トラックの走りも回復した感覚はある。でもやはり、この感覚なら3'35で走りたい。心肺機能は来期に向けてもう少し強化が必要かな。

水曜日, 11月 15, 2006

Troy世界一のビルで4位



2005年世界選手権スプリント7位のTroyからメールが来て、台湾の世界一高いビルのtower runningで4位だったようです。2046段101階をトップは10分台。toryの獲得賞金は5万NTドル。いいこずかいですねえ。
日本では昔サンシャイン60で似たような大会が開催されたこともあったようですが、最近は聞きません。世界的にはあちこちで開催され、結構いい賞金で競技としても成熟しつつあるようです。日本人でチャレンジする人はいない?

日曜日, 11月 12, 2006

自由が丘散策



「木枯らし一号が吹くから、あまり外出しちゃだめよ」

そういい残して妻は早朝に、大きなデイバッグを背負って茨城で開かれるOL大会に出かけていった。

「今度赤ちゃん見せてくださいよ。」
前の日に自由が丘の美容院に行ったら、いつも担当のKさんに髪をちょきちょき切りながらいわれた。Kさんは妻も僕も担当してくれる美容師さん。結婚直後から二人にいろいろ話を聞いていたので、半分社交辞令でいってるのかもしれないけれど、半分本気かもしれない。

木枯らしといっても天気はいいし、桃子ももう5ヶ月なので、それ程長くない外出なら大丈夫。
午後の少しだけ暖かくなった時間に、愛用のアプリカのベビーカーで大井町線に乗り自由が丘へ。

ベビーカーで電車に乗ったり、街を歩いたりするのにも大分慣れた。初めは気恥ずかしさもあったけど、今はみな気を使ってくれるし、「あらかわいい何ヶ月?」と声をかけてくれる人(たいていは年配の女性)もいるので桃子とのお出かけは結構楽しい。
桃子を抱いて受付で担当の人を呼び出してもらうと、2,3人の顔見知りの美容師さんがすぐに来てくれた。

「あらかわいい!」
赤ちゃん見せられて、そういわないはずないんだけど、やっぱり嬉しい。
「やっぱり、うちの子ってかわいいのかな」、親ばかと知りつつ、そう思ってしまう。

「抱かせてもらっていいですか?」
予想以上に喜んでもらって、行った甲斐あり。
記念写真1枚。
忙しい仕事中にありがとうございました。

妻の警告どおり、木枯らしが結構寒く、ベビーカーの中で桃子も2,3度「くしゃん!」
早めに家に戻り、二人で午後の昼寝をして妻の帰りを待ちました。




引越し

断片的にブログをはじめていたのですが、他のプロバイダーのサイトより引っ越しました。

ヒディのサイトを見てセンスが良いのでここを選びました。

定常的に更新できる目処が立つまでは、リンクを張らずに練習しようと思います。

雨、雨、雨・・・・


11月11日
今日は朝から雨模様。

明日は妻がオリエンーリングのレースに出場するためお留守番。

その代わり今日は朝からトレーニングの予定。ただ天気は荒れ模様のようなので、高尾陣馬の予定を近場の鎌倉に変更することに。

北鎌倉駅は最寄り駅の西大井駅から横須賀線で40分、古都をめぐる観光地として有名ですが、駅から手軽にいけるハイキングコースが知られています。トレイルは港南台方面まで続いており、途中から網の目状に走っているので、2,3時間のトレイルランには十分な場所です。 かの有名な石川弘樹選手もトレーニングに利用することがあるとか。オリエンティアでは加藤君、美濃部君、jヒディも利用しているようです。

この2,3日脚につまったような疲労の残りを感じていたので、この日は筋肉をほぐすことが目的。HR120-130と低めでのんびりペースで。途中しとしとだった雨が激しく振り出し、とうとうバケツをひっくり返したような雨に。幸い化繊のアンダーシャツを着てきたので寒くはないが、トレイルは川のような状態でした。

当然走っている人はおろか歩いている人も皆無。でもこういう時は森を独り占めしているような気分で悪いものではありません。静けさの中で自分の呼吸と雨の音だけが聞こえるというのも、普段味わえないちょっと崇高な気分です。

途中の東屋で中高年の集団が土砂降りの中恨めしそうに雨宿りしているのを見かけました。この天気の中お疲れ様。トレイルにずっと「→」の看板がついていたので、ウォークラリーでもやっていたのでしょうか。霞の中を通り過ぎて行くこちらを見て不思議そうな顔をしていました。

雨もあって予定より短めに21kmのぼり700m、2時間半でトレーニングは終了。ロッカーで急いで着替えて昼には自宅に。

午後は自由が丘の美容院に散髪へ。大分間が開いて髪をぼさぼさにしてしまったので、担当のお姉さんに「もっと早くきなさい!」と怒られそうです。

第45週 9時間55分 Run 83km+BIKE 30km

2年ぶりの優勝!


全日本リレーに参加してきました。

第一回大会以来続けた連続出場が昨年途切れましたが、今年はまた心機一転選考会にチャレンジ、無事選手となり、加藤君、篠原君とチームを組みました。

今年の舞台は神戸の「再度山」。三ノ宮駅のすぐ北にある丘陵地でした。外国人墓地が有名なところで広葉樹の森が美しいところです。街の生活とすぐ隣り合わせにこうした自然があるというのは、関東平野のど真ん中に暮らしている自分にとってはなんともうらやましい限りです。

前日の4日は夕方に神戸入り、夕食前に軽く市内観光をかねてジョグ。駅の北側の斜面沿いには、しゃれた洋風の店が立ち並び、異国情緒もあってなかなか素敵な場所でした。観光地として神戸は有名ですが、なるほど散歩するだけで飽きない街並みです。

さて、当日は快晴で、半袖でも過ごせるよい陽気。 テレインは急な斜面と見通しのきかない広葉樹の森で、リレーにしてはタフなコースが大方の予想。ところがレースはじまってみるとMEは1走から競り合いの展開。それほど荒れることなく3走まで順位の変わるなかなか面白いレースでした。

走った感想としても、テレインの特性をいかしたテクニカルな部分を使いつつ、必要以上にタフなコースにならないようバランスの取れたコースだったと感じます。 一方、女子やジュニアクラスなどは、上位とそれ以外の差が大きく開いたようで、これらのクラスには難しすぎたようです。競技者のレベルとコースプランニングのバランスの難しさ、微妙さが現れたように感じます。

我々MEチームの結果は、3人が予定通りのレースをして、最後の埼玉高橋君の猛追も逃げ切って優勝!メンバーの実力がそろっていたとはいえ、その実力を発揮して勝つのはやはり嬉しいし、次のレースへのモチベーションをあげてくれます。(写真は優勝した3人)

実は、全日本リレーの優勝経験は8回目になるし、その他クラブカップやインカレでの優勝経験もあるのですが、たいていアンカーでした。だから今回ラスコンで加藤君の来るのを待つ気分はかなり久しぶり。ウイニングランに付き添って走ったのは思い返してみると1992年の第1回全日本リレーぶり! アンカーもいいものですが、ウイニングランナーを待つの気分もまた格別。

一方総合優勝は、女子クラスを完全制覇した神奈川が勝ち、東京は6連覇を逃しました。神奈川は若い選手も加わり、俊介監督を中心になかなかいいムードのようでした。東京も負けじと来年はより結束力を固めていいチームをつくりたいですね。

帰りは神戸の生チョコをお土産に、最近OLに復活している新田見さんと新幹線に乗車。新田見さんはOLKの4つ先輩、卒業後もロードレースには出ていたので、40歳の今もちゃんとシェイプされてます。最近はOLにも復活し、先日の埼玉県協会大会では上位に入りMEの補欠選手でした。今後の活躍に期待。こうしてかつてオリエンティアだった人がまた戻ってきてくれるのはなんとも嬉しい限りです。

筑波大大会に参加

10月29日

秋晴れの中、栃木で開催された筑波大大会に参加。

昨日は妻がトレッキングにいってきて娘とお留守番だったので、変わりばんこで今日は僕が一日お出かけ。3月の全日本以来初めてまともに90分レースを走る機会です。このところそこそこトレーニングできているとはいえ、やはり日本代表選手とは差は否めません。目標は3位以内、最低限のノルマはトップの5%に設定。

フィジカル面のコンディションは上々。2分後に優勝候補の善徳がいるので、彼に追いつかれないわけにはいかなそうだけど、どこまで持ちこたえるかが課題。

テレインは結構厳しい山なのかなと予想してたけど、それほどでもない。でもAの林でも広葉樹で見通しが利かない場合もあるのでなかなか油断はできない。テレインは面積的にも地形的にも制約があるなかで、比較的コンセプトをはっきりさせた良質なコースでした。

序盤の4番でアタックミス+45秒。11番ではアタックで手前の尾根にパラレルミス+2,3分、さらに13番でもコントロールのゆるい尾根がイメージに合わず、下に下がりすぎて1分程度のロス。それでも2分後の善徳に終盤追いつかれて、その後はミスもなく緊張感のあるレース。彼に先行する場面も多かったので、レース自体の満足度は悪くない。93分11秒、トップと1分42秒差で4位という結果は、終わってみれば悔しいが、このレース内容ならしょうがないか。

この時期にあまり出来のいいレースをすると、これから冬に天狗になってサボってしまう。今は頬っぺたをつねられた感じくらいの結果の方がよい。トップは、前日の酒であまりコンディションのよくなさそうだった善徳が結局僅差でとりました。WOC後のオフシーズンとあってか、代表選手のタイムも全日本のときのような切れを感じません。皆ベーストレーニングの時期なのでしょう。

それにしてもオリエンテーリングは面白い。特に走れる体になると、トレイルランでは得られない爽快感を得られる。やはり自分は根からのオリエンティアなのかも。帰りがけの駅までは、短い間だけど、善徳と、ナショナルチームの現状と、若手の育成について少しだけ話ました。彼の素朴な熱意はいつでもちょっとした刺激になります。

娘の顔を早く見たいがために、新幹線のチケットを買って家路を急ぎました。

少しづつ復帰

1028日

忙しくて大分時間が空いてしまったけど、少しづつ再開します。5月に第1子が生まれて、子供のいる生活もようやく落ち着きを取り戻してきました。休日のほとんどを山や森で過ごしていた昨年とは大分、生活リズムは変わりましたが、それでも娘とのんびり留守番する日々も幸せなものです。まだ数ヶ月の赤子を一日中外に連れまわすわけにもいかないので、当面は妻と交代で外出。両親も娘の顔を拝むのを心待ちにしているので、家族で過ごす時間が格段に増えました。まさに子は鎹。

トレーニングは出産でどたばたした5月から少しづつ増やしています。妻も同じ趣味で理解があるのが一番ありがたい。トレーニングをやめたら、ストレスが溜まって体調も崩してしまうだろうから、まあ、適度に運動させてた方がよい、とちょっとあきらめてるのかもしれません。

トレーニングパターンも大分落ち着いてきました。
休日のどちらかは、1日森や山に行ってトレーニング、ここぞとばかり思う存分走る。
1日は娘とお留守番。夕方に近くの公園などなるべく起伏のあるところで1時間半の中強度トレーニング
水曜日はなるべくがんばって仕事を早く終えて渋谷でスピードトレーニング。
その他の平日は、仕事の忙しさに合わせて10時か11時頃から30分~1時間のジョグやジムでのトレなど。
平日3~5時間、週末3~5時間で、だいたい月300~350km/30~40時間ポイントの練習をしっかりやるようにしていますが、第一線に復帰するにはややもの足りない。

今の生活の範囲内でもう少し上積みができるかな、とは感じます。

Troy の Lost in translation


5月5日
多くのナショナルチームのメンバーが富士で合宿をこなしていたGWですが、妻の出産も近いとあって、遠征は控え、近場での散策を中心にのんびり過ごす予定でした。


ところが突然に、オーストラリア代表のTroy de Haasが、フィンランドから母国オーストラリアへ帰国する途中の短い期間、東京によっていくとの連絡が。調度いいタイミングと、彼の東京観光を案内を買って出ました。

2日間の短い滞在でしたが、代々木公園と砧公園でのジョグ、都内のドライブ、上野観光、そして(本人のいたっての希望で)広島ーヤクルト戦の観戦など、慣れない人ごみに戸惑いながらも巨大都市東京を満喫したようです。

Troyは79年生まれ。あのティエリーと同年代で、99年からAUSの代表として5回のWOCを走り、昨年の愛知ではスプリントでAUS男子個人史上最高の7位という成績を残しています。

オランダ人の父とイギリス人の母を持ちオーストラリアに生まれた彼は、2000年以降をフィンランドのクラブチームを拠点に競技に専念していた国際派ですが、現在はオーストラリアのメルボルンに拠点を戻したようです。Quiksilverというオーストラリア生まれのアパレル会社に勤務しています。Quiksilverはもともとはサーファー向けのブランドで、日本でも「Roxy]という女性向けブランドなどで有名です。

彼の会社との契約は75%の仕事で100%のサラリー。頻繁に休みを取って海外遠征をするチャンスを得ているようです。マーケッティングが仕事で今はフィンランドへの店舗展開を構想しているとのことでした。今回はスウェーデンのティオミラに出場するため、フィンランドの所属クラブに招聘されて北欧に2週間ほど遠征した帰り道でした。

Troyは、2005年の愛知大会を非常に大きなターゲットとしていたことを公言していました。3月と4月には安斉家や、三河高原の民宿に単独で泊まり愛知のテレインでトレーニングをこなした根性派です。

その成果もあってかWOCのスプリントで7位というすばらしい成績をとりました。しかし見ていた人はご存知かもしれませんが、ラス前でメダル圏内であったのに、最後に勘違いによるミスでメダルはおろか入賞も逃してしまいました。さらに、また最大の目標としていたロングで棄権したことなど、本人としては悔いの残る部分も大きかったようです。

WOC後は、オリエンテーリングに満腹状態となり、半年以上オリエンテーリングをしなかったとのこと。最近ようやく「ハングリー」になり、デンマークのWOCではスプリントに絞って上位を狙うようです。オーストラリア国内セレクションは走らなかったそうですが、昨年の実績が新コーチ「グラント・ブルーイト」にも信頼されており無成績でもスプリントの枠が与えられたようです。

ではこの冬の半年、何をしていたのか?聴いてみると、彼の興味は、「デュアスロン、トレイルラン、10Kロードレース、そしてタワーランニング」だったとのこと。

Troyは3000mが8分24、10000mも30分台前半と脚力は十分の選手。香港やシンガポールなどにも遠征して、レースに出場し、かなり上位に入って賞金を稼いでいるようです。特に最近はまりぎみなのが、タワーランニング。簡単に言えば「ビルの階段のぼり競争」アメリカやオーストラリア、アジアなどで著名な高層ビルで多く開催され、専門サイト(www.towerrunning.com)もあるようです。彼はシンガポールの大会で90階以上のビルを8分あまりで登り、3位で数十万の賞金を稼いだとのこと。今後台湾などのレースにも興味をもっていてるようです。「オリエンテーリングでは稼げないからね」とランレースに出る理由について冗談交じりで答えました。

2日間の間、トレーニングを一緒にしているときも時計はつけず、気分の向くままに走ってました。トレーニング日誌には、絶対量にこだわらず、自分のフィーリングを大切に記入していくとのこと。走らない時は1ヶ月まったく走らない(球技やバイクだけ)こともあるとか。どちらかといえばフィジカル面で天性の素質があるのでしょう。ストイックになりすぎない、おおらかな競技への姿勢に、新たなオリエンテーリングの取り組み方を見たような気がしました。デンマークでのスプリントに注目です。

信越100mile 2022

<レースの記録を忘れていたので後から記載>  START 18:30  日没して約30分、暗闇の中スタート。序盤はスキー場の中の登りとトラバースを繰り返す。 2,30分で下りからロードに出てそこからは比較的平坦のパートが続く。1時間30分くらいで斑尾山に向けて急登が始まる。...