木曜日, 2月 25, 2010

七転八起

5年ぶりにパソコンを乗り換えた。

狭い我が家ではデスクトップを鎮座させる広いスペースがない。だから5年前に買った12インチ型のデルのノートブックが唯一のPCで、メールもインターネットも画像保存も事務処理もすべて1台、しかも妻と共有していた。今思うとよく働いてくれた。持ち歩くにはちょっとごついが、それでも会社に合宿に持ち出し、コーヒーがこぼされても、液晶画面をばんばんたたかれても、子供たちに何度も踏みつぶされても壊れることなくフル回転してくれた。モバイルPCの鏡のような働きぶりだ。

それでも最近ハードディスクは満杯になり、動きも悪い。フリーズの回数も多くなり、天寿をまっとうするのも近し、ごっそり中身が使えなくなるのを恐れあわてて買い替えた。
あまり迷うことなく同じようなデルの11.6型のノートにした。CPUやメモリがどうだとか、性能は正直あんまりわからないが、最近のパソコンは低価格でも十分使えそうなので6万円台のものを選んだ。エクセル、ワードもついてるし、前のパソコンに比べるとまぶしいくらいに洗練されてる。パソコンもずいぶんやすくなったものだと偉く感動してしまった。

ところが買った後がいけない。問題はパソコンのセッティングである。
そもそもIT音痴である。いや、少し言い訳すれば年代のせいもある。PCが普及しインターネットが一般的になるより前に大学を卒業してしまったので、じっくりいじる機会がなかった。周りの後輩をみると、今の30代前半より下の世代の方が皆使いこなしている。自分はアナログ世代の最終組かもしれない。

パソコンを使えるようにセットアップするにはそれなりの時間がいる。でもチビ怪獣の攻撃を免れる時間は毎日細切れ。おまけに十分な知識もない。だからどうしていいかまごまごしていると朝の貴重な1時間はあっという間に過ぎて「はいまた明日」となる。
それでも毎日来るメールはチェックして返答せねばらならない。生半可立ち上げてメール受信してしまい、前のパソコンとどっちで受信したかわからなくなってしまう。しばらく2台のパソコンを開いて格闘する日々が続いた。
まったく仕事をスムーズにと買ったパソコンで、セッティングにストレスをためてちゃなんのために買ったのか、なんだかばからしくなる。インポート機能でメールの引っ越しを終えたのはもう2週間もたってからだろうか。


この間に費やした時間、どの程度だろうか。いっそ知識のある人にお願いして1万円くらい払っても安かったかもしれない。適切なアウトソーシングが効率化のカギであることを実感。

ようやく8割の機能を新しいパソコンに映した。まだPOLARのトレーニングダイヤリーがうまく移せない。もう少し格闘の日々が続く。

火曜日, 2月 16, 2010

優勝!


自慢したいわけ、、、、なのが本当のところ。

2周連続して、アンカーとして優勝!

2月7日はオリエンテーリングで関東リレー。積雪に地吹雪が舞う悪コンディションの中、大学OB対抗で東大OBチームで参加。卒業したてほやほやの林ジョージ君と、全日本チャンピオンの加藤君とチームを組んだ。
今年のエントリーメンバーのコンディションを見ると、例年ライバルの早稲田や筑波がやや元気がない。正直なところ自分達は一枚上手だと自負していたので、優勝はある意味想定どおり。だけど、昨年のチームメイト村越さんからジョージにバトンタッチして一気に平均年齢も38歳から31歳まで若返っただけに新鮮だし、やはりアンカーとしてゴールレーンを横切るのは気分が良い。
現役学生ではトップゴールの東大が失格になるなどのハプニングもあったが、総じて学生のレベルはOBのレベルに肉薄していた。学生の競技人口自体の低下は下げ止まりのきかない状態と聞くが、トップを目指す選手については、楽しみな輩がいる。ピラミッドの底辺を広げるためにも高い頂点を目指す選手の後押しが少しでもできればと考える。

一週おいて13日土曜日は、会社の恒例駅伝大会。一昨年まで皇居外周で実施していたのを、今年から藤沢の自社工場内の敷地を使ったコースでリニューアルして開催された。
工場内の建物を縫うように走るコースは、一周2.7kmのコースに14回のコーナリングが伴う。一般的な駅伝からいえば皇居みたいな緑もないし、カーブが多くて走りにくいコースかもしれないが、パークOに慣れた身にとっては、景色がめまぐるしくかわり、コーナリングや減速加速のテクニックがあって意外と飽きないコースだった。
さて、6,7年前に一度優勝したわがチームは、平均年齢40歳をすでに超えて全員管理職。それでもチーム核の先輩が「今年はやるぞ!」と綿密に計画をたて、メンバー全員がきちんと準備したおかげで各区想定以上のタイムで進んだ。僕がアンカーで走り出す時点ですでにトップ、流石に抜かれることはなく、ゴールのテープを切った。
4人で全16.2km(公称)を56分17秒だから、サラリーマンおじさんのチームとしてはかなり優秀な成績だろう。
個人タイムは5.4km/17分44秒。距離は若干うそっぽい。感覚的には5.2~5.3km程度だろうか。区間賞は17分だから流石に今の自分には厳しいが、十分楽しめた。

久しぶりに話したトライアスロンをやる先輩が、鏑木さんのモンブランを見てトレランに興味をもっていた。
多くの人があの番組を見れば、ロマンを共有すると思う。NHKに感謝。
トレランブームの上昇気流はまだまだ続きそうだ。




土曜日, 2月 06, 2010

「朝型」と「夜型」

自慢したいわけじゃない。どちらかといえば後悔に近いかもしれない。

生来朝が弱い。小学生の頃から冬の朝は布団にもぐりこみ、親に引きずり出されてた後もストーブの前でうずくまった。中高時代も通学はいつも定時ぎりぎり。大学時代は一限の授業にほとんど出た記憶がないし、大学院の研究時代も研究室が放任主義だったことをいいことに、午前中にまともに実験をしたことなどなかった。いつも夕方から調子に乗り出し、気がつくと9時、10時だった。典型的な「夜型」である。
そういう性質だから選んだ会社もフレックス制。1年目こそ定時に席に座るようがんばったが2年目からは1本、また1本と乗る電車が遅くなり、長らくの間9時半出社が身に染み付いてしまった。だから一昨年管理職になって定時出社をしようとしたときに随分と苦労した。
合宿でも同じである。寝起きを共にした一昔前の代表選手なら皆知ってるだろう。だいたい朝食前最後までベットに寝そべっているのは僕だし、朝食後出発まで時間があれば二度寝することもしばしばだった。

怠け者とは思わない。ただ朝がどうにも弱い。
もう30年以上、そういう自分と付き合ってきたし、そういうのは、努力の問題ではなく、身体の性質だと半ば諦めていた。そういえば自分は血圧値が低い。顔色が悪いとよく言われるではないか。

それが自分の生活習慣の結果で、いわば工夫不足だったことにようやく気付いたのは、そろそろ不惑が見えるこの歳になってからだ。

きっかけは何だろう?そう、子供達である。
子供2人と過ごす生活では - 経験したことのある先輩方は分かると思うが - 家の中にプライベートがない。常に忙しいわけではない、ただ自分の時間が作れないのだ。
幼児の親の試練は想像以上である。もっともそれを補う育てがいがあるのは確かだが、それでも色々なことをやりたい歳の若い親には非常にストレスになる。
ただ、チャンスはある。子供の睡眠時間は僕ら大人より2,3時間は長い。神様はそこに工夫の余地を残してくれた。うちの子の場合、幸いにも2人ともほとんど同じで10時過ぎに寝て7時半までたっぷり寝る。
はじめのうち、10時に子供を寝かしつけ、寝た後を自分の時間としていた。朝が弱く、夜型の自分にはある意味当然の使い方だった。
でも11時頃からパソコンに向かったりトレーニングで外に出るのはちとつらい。子供を寝かしつけているうちに脳も体も休んでしまうので、そのあともう一度エンジンを温めるのにすごくエネルギーがいるのだ。
そのうち、子供を寝かしつけたまま自分も寝てしまうことが2,3回続いた。ある時自然と朝早く目が覚めるようになった。そして、その時間をジョギングやメールの時間に使うようになった。
ようやく気付く。
「なんて効率が良いんだろうか」

本屋に行けば早起きを進める本が数多並んでいる。夜型の自分は気にはなれど、自分にあったスタイルは別さ、と見て見ぬふりをした。
陸上の選手はもちろん、オリエンテーリングでも最盛期の善徳など朝錬を充実するのがランナーの王道である。でも、朝錬が比較的少ない有名選手を引き合いに言い訳をしていた。
しかし今は言い切れる
「絶対に早起きの方が特だ」と。

ここ数ヶ月、完全に朝型に切り替わった。妻も驚いた。20年以上しつこい夜型にてこずった実家の親は「まさか、あんたが、うそでしょ、」と本気にしない。
でも5時過ぎに目が覚める。会社に行く準備を始める7時半までの間、メールとジョギングで2時間弱を使うことができる。夜は会社から戻って子供を風呂に入れて10時半には一緒に寝てしまう。忙しくて帰りが遅いときも、風呂以外は何もせずに直ぐ寝る。12時を超えることはほとんどない。
平日のトレーニングの大半が朝になった。夜10時以降のトレーニングがほとんどだった数年前からは考えられない。

気がつくと、いろいろ良い点が見つかる。
まず気持ちいい。「冬はつとめて」というが、この季節は近所の何気ない公園の森でも空気が透き通るようで気持ちよい。
それに体調が崩れなくなった。今まで疲れをためて朝起きるのが辛く、布団で半休を取ろうかと真剣に悩む朝が時々あった。でもそういう朝はまったくなくなった。体調不良でトレーニングが減る時期も皆無に近い。自分でいうのも何だが、心身ともに健康的な生活になった。
そもそも朝型というのは楽チンなのだ。当たり前なのかもしれないけどそのことに今気付いた。夜型の時は、朝型というのはすごい意志が必要なのだと勝手に想像していた。そんなことはない。朝型の人にとっては当たり前のことで、むしろ夜型時代に起きるのが辛かったことを思い出すと、我ながらかわいそうになってしまう。

もちろん、今様々なことを何とか廻しきれているから、今のリズムを保てるのかもしれない。例えば昨年の3月のように、本業の仕事とそれ以外仕事でクライマックスを迎えるような状況になったら、きっと今のリズムはもろくも崩れ、昔のような生活に戻ってしまうのだろう。
ただ、一度こうしたリズムですごす生活のメリットを体感してしまった以上、これからは波風あってもいずれ「朝型」の自分に戻ろうと努力するに違いない。

さて、きっと僕と同じように朝が弱いと信じている人がいると思う。
そういう人も、自分が「夜型」だと決めつけてたとしたら、一度その先入観を捨ててみると良いと思う。
きっかけは別のことかもしれないし、何か工夫が必要かもしれない。

でも、特に競技で上を目指すのであれば、絶対に「朝型」になるべきである。

「夜型」で競技人生のほとんどをすごしてしまった者の反省としても。


信越100mile 2022

<レースの記録を忘れていたので後から記載>  START 18:30  日没して約30分、暗闇の中スタート。序盤はスキー場の中の登りとトラバースを繰り返す。 2,30分で下りからロードに出てそこからは比較的平坦のパートが続く。1時間30分くらいで斑尾山に向けて急登が始まる。...