木曜日, 2月 28, 2008

dU = δQ - δW

(dUは閉じた系の内部エネルギーの変化、δQは系が外部から加えられた熱量、δWは系が外部にした仕事/Wikipediaより)
この熱力学第一法則を導き出した先人は賢い。年一回の健康診断で身をもって体験した。

蒸気機関や車のエンジンなど様々なところで応用される法則だけれども、僕らにとってわかりやすく翻訳すれば「体重(=脂肪)の増減は、摂った食事のカロリーから運動で消費したカロリーを差し引いたものである」

昨夏に思い切ってダイエットに踏み切ったことはこの場でも触れた。
その後約半年。クリスマスや正月で多少の外乱要因(誘惑)はあったけど、夏からは3kg、昨年の健康診断からは2kgの減量に成功して59.3kg。なんと7年ぶりに50kg台に復帰。30歳前後の頃の体重に戻った。


ここ5年くらい身体測定の体重はほぼ61kg台。あまりにも安定していたので、これが今の自分のベース体重だと納得してたのだけど、なんだ単に30過ぎて脂肪がついていただけだった。そう思うと今更少し悲しい。
一番陸上のタイムが良かった20代後半まではあと1kgくらい必要だけど、今のところはこれで合格。走るキレは確実に上がっている。27歳、32歳につづいて人生3度目のピークかとちょっと期待している。

自分の食事改善方法が正しいのかわからないけど、
いわば、熱力学第一法則にこだわった結果うまくいった。

厚生労働省が示す日本人の栄養所要量によれば理想的なエネルギー所要量に占める脂肪の割合は20~25%である。
穀物や野菜、肉、魚などいろいろ食べてこの割合だからこんなものかと思うが、実際の現代人は30~40%程度とっていることが多いとの事。

たしかに、コンビニでいろいろな食品の栄養表示を見ると、のきなみ脂肪の割合は高い。
単純に栄養表示の脂肪の重量(g)に9kcal/gをかけて、その食品のカロリー(kcal)と比較すればよいのだけど、だいたい菓子パンは30~50%、チョコレートは60%、クッキーなどの菓子も40~50%、こってり系の弁当40%前後。サンドイッチも30~40%と意外と大きい。のきなみ25%をオーバしている。一方おにぎりはだいたい0~10%、和菓子系も10%未満、菓子パンならあんぱんは20%未満だ。もちろんゼリー系飲料は0%、和食は偉大だ。

すくなくとも外食を中心にしていると、よっぽど気をつけていないとまず、一日の脂肪エネルギーを20~25%に抑えることはできない。

今まで心の隅にちょっとした後ろめたさを感じつつも、ひたすら菓子パンコーナ付近をうろうろしていた。そりゃ余計な脂肪をとっているわけだ。

この半年、3食の内容はほとんど変わっていないけど、間食でチョコレート、菓子パンを買うのを一切やめた。正確にはあんぱんだけは食べる。その他おにぎりとゼリー飲料、和菓子系に切り替えた。同じ腹持ち(=炭水化物量)でも脂肪は少ない分カロリーは少ない。トレーニング量は変わらないので、 δW一定でδQ が減る。結果δUがマイナスになった。

思わぬ副産物があった。体調がよく疲れにくくなった。それははっきりしている。痩せた影響だけではない。+αで体の動きがよい。トレーニング日誌を見返してみても、週末の疲れが残りにくく、トレーニングの質が上がった。
なぜだろう?加工食品が思いのほか消化器系に負担をかけていたのか?栄養バランスがかけていたのか?3食はかわっていないのだけれど。

もう少し早く気付いていればとちょっと悔やまれるところもある。でも今気付いただけでもラッキーだったかもしれない。


火曜日, 2月 26, 2008

百害あって一利なし

お腹に来る風邪で1日半寝込んだ。
熱はないがまる1日は食事もまったくせずに寝込むだけ。当然トレーニングも丸2日休養。
立ち直りは早かったが、やはり1週間はだるさが残る。仕事はたまるし、家族には迷惑かけるし、トレーンニングもしばらくかったるい。つくづく風邪は人生の大きな損だと感じてしまう。

日誌を紐解くと、2日連続で走らなかったのは、昨年9月に親不知の抜歯で休んで以来。
そう考えると、まあ決して多い量とはいえないけれど、結構コンスタントには走っているのだ。

だいたい危ないのは風邪の流行る1,2月、全日本後の脱力感で4月、梅雨の湿度にやられる6月。
今年はまんまとその事例に沿ってしまった。
幸い週末は家族の予定しかなくのんびりと過ごして休養。
今週が再助走期間となる。

水曜日, 2月 13, 2008

平均年齢なら負けないチームだったけど・・

矢板の森を久しぶりに走った。

この森でのオリエンテーリングは面白い。直前に積もった雪の影響で斜面は等高線以上に厳しかったけど、適度な山塊の地形の中を走りぬける爽快さは日本でも有数だと感じる。もっとも強化選手レベルになると植生のバリエーションが少なく技術的難度は若干物足りないところもある。リレー、ミドルのメニューではミス率4%は珍しくなく、2,3%台も出ていて数字にも表れている。

10日に開かれた
関東リレーは学生の対抗戦のみならず、昨今OB対抗の場として盛り上がっている。今年は加藤君の呼びかけで村越、鹿島田、加藤の現状ベストの3人が久しぶりに集まった。もちろんライバルの筑波や早稲田もかなり強豪。久しぶりに前日ちょっと興奮して夜の寝つきが悪くなった。
結果は1走からほぼ予想通りの展開で、抜きつぬかれつの展開、結局最後は筑波OBの小泉君が好走をして勝利をものにした。我等は2位、3位の早稲田OBまでは3分差程度の僅差。負け惜しみではないが筑波は実力をよく発揮したと思う。若い選手の勢いもあるのだろうけど、オーダーもまさにその勢いを生かす最適な布陣だったのではないか。

それにしても勝つのは難しい。でもそれが次ぎへの糧になる。なにくそ来年は勝ってやると闘志がわいてきた。


学生チームは東北大がベストタイム。関東学連では東大が優勝。東北大とも2分程度の差だった。今年は東北大が強いといわれているだけに東大は善戦だったように見える。インカレまであと1月。学生の争いにもじわじわ興味が沸いてきた。





火曜日, 2月 05, 2008

ストレッチ再考

先日、ハードトレーニングをこなす後輩が、ある講義の時に、若い選手にストレッチのことを聞かれて、「僕、あんまりストレッチしません、あ、でもあんまりまねしないで」と答えていた。
もちろん質問前後の文脈などを無視して捉えてしまうと誤解を招きやすいので注意は必要だろう。ある限定された状況(ここでは朝錬について)での話しである。

それでも、彼は大学院で運動生理学を学んだスペシャリストでもあり、自身も強くなるために色々なトレーニングを貪欲に学ぼうとする努力家でもある。その彼がそういうのはちょっとした驚きだった。そして心で叫んでしまった。
「あっ俺も!」
長年心の隅に引っかかってた疑念が少し晴れたような気がした。

白状すると、ストレッチはあまりしない方である。ところがスポーツの世界では、運動前後にストレッチをするのは基本中の基本。きちっとストレッチをしないというのは、日常生活で歯を磨かないのと同じようになんだかとてもずぼらな印象を与えてしまう。だからストレッチは、実はあまりやってなくても、一応「やった方がいい」と答えてしまうのが心情だ。

僕の場合、ジョギングからキロ4分きるくらいのランなら、ゆっくり目に走り出してスピードを上げていき、終わりも数分のクールダウンをするだけで十分である。ストレッチはしない。シャワー浴びた後の夕飯時や寝る前に、ちょっと四肢を伸ばしたりする程度だ。

スピードトレーニングやオリエンテーリングになると、さすがに多少やる、それでも、体が暖まってから体の張りを確かめるために気分で数分やるだけ。それ程時間はかけない。レース後もメインはクールダウンのジョグでストレッチはおまけである。どちらかというとおまじないみたいなものだ。そのかわりウォームアップ&クールダウンの時間はかなりこだわって確保する。ウォームアップは一次アップと二次アップで計30分/5-6kmは走る。スタートまでとぼとぼ歩いている選手を見ると、よくそれでレースできるなあと不思議に思う。

ストレッチ嫌い、なのかもしれない。そんな面倒臭がりやなのだが、一応自分なりに正当化している。勝手な理由は3つ。

1) そもそも人類は何十万年前からアフリカの大地を走っていた。獲物を捕らえたり、あるいは猛獣から逃れるのにストレッチをしている余裕があるはずない。のんびりたたずんでいても次の瞬間は全速力で走ることができる身体を元来備えているはずだ。

2) ヨーロッパの選手とトレーニングを共にすると、かならず前後の準備に一番時間がかかるのは日本人である。もたもたしていることもあるが、彼らは驚くほど簡単な準備運動で森にさっと消え、走り終わるとさっさと着替えて車に乗り走り出す。地面に寝そべっってゆっくりストレッチをしている選手はほとんどいない。

3) 時間がもったいない。時間があればストレッチをやるに越したことはない。ゆっくりしてトレーニングの士気を高めるのがいい。でも平日になんとか1時間のトレーニンググ時間が確保できたとして、1時間のランをすれば13,4kmは走れる。でも10分ストレッチ+40分ジョグ+10分ストレッチだったらせいぜい8,9kmだ。それほどスピードを出さないのならランの中でウォームアップとクールダウンで有酸素運動の時間を長くとった方がよいと思ってる。

僕だってスポーツクラブに行ってゆっくり時間をかけてストレッチをすることもある。でもそれはマッサージなんかをするのと同じでリラックスのためだ。もちろん、誰もが同じではない。怪我しがちな人はそうはいかないかもしれない。僕がきちんとストレッチをしていたら大助並みのスピードを得ていたかもしれない。あるいは今の自分のトレーニング量ではあまり必要ないのかもしれない。月50、60時間トレーニングすれば、それに伴い身体の手入れの時間も必要になるだろう。

20年以上競技やってても、なにが正解かは分からない。でも思うのは、いつになってもいろいろな人のやり方、情報を集めることは重要だということ。

一つのオピニオンとしてとらえて、安易にまねしないで下さいね。

土曜日, 2月 02, 2008

皇居駅伝

土曜日は恒例の会社の皇居駅伝。

一周の5kmで16:45。4年ぶりに区間賞。チームも平均40歳を超えて高齢化している割には3位と健闘した。
最近の3000mやハーフから予想されるタイムほぼそのまま。
去年17分台にタイムを落としていたので、廻りも「子供生まれて、いい加減衰えたなフフフ」と思われていたようだ。16分台に返り咲いて、そうはいかないよ、とちょっとしてやったり。
でも、欲をいえばもうすこし、そう20~25秒は早く走りたい。
自分が世界選手権の予選を通過できるぎりぎりのコンディションは16:20と考えている。

心拍数は平均180、最大187なので5000mにしては低い。レース中、前も後ろも競う相手がいなかったので、少し怠けたのかもしれない。もっと鞭を打てば伸び代はあるかも。

会場で久しぶりに会った元同じ部の先輩と雑談をしていたら、
その先輩の高校時代のサッカー部後輩が、あの石川弘樹だということでびっくり。

「今はトレイルランとかなんとかってやっているよな」

「いやあ、やってるとかってレベルじゃなくてその道の神様ですよ。スポンサーもたくさんついてるし。うちの妻なんか石川弘樹の講習会お金払って受けて、サインまでもらってますから。」

といったら相当驚いていた。 年に1回同窓会で会う機会もあるようで、今度トレイルランの手ほどきを受けようかな、とのこと。世間は意外と狭い。

信越100mile 2022

<レースの記録を忘れていたので後から記載>  START 18:30  日没して約30分、暗闇の中スタート。序盤はスキー場の中の登りとトラバースを繰り返す。 2,30分で下りからロードに出てそこからは比較的平坦のパートが続く。1時間30分くらいで斑尾山に向けて急登が始まる。...